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大きな寒気の塊が日本へ 寒波による大雪と低温に早めの備えを

2023/01/21 16:03 ウェザーニュース

北極付近で蓄積された寒気が、放出されるタイミングになっています。その中でも最も大きな寒気の塊が日本付近へ南下し、寒波をもたらす見込みです。特に24日(火)~25日(水)にかけては全国の広い範囲で大雪や低温に見舞われますので、早めに備えを済ませてください。
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北極で蓄積された寒気が一気に日本へ

24日(火)の夜の時点で、上空5000m付近-42℃以下の大きな塊が大陸から日本付近に流れ込む予想となっています。その一方で、北極付近にはあまり冷たい空気がみられません。北極で蓄積された寒気が、一気に日本にやってくる形です。

強い寒気が日本の上空を覆うことで、大気の状態が非常に不安定になります。日本海では雪雲が発達しやすくなり、日本海側の広い範囲に強い雪を降らせる見込みです。発達した雪雲は強い季節風によって山を超え、太平洋側にまで広がります。

多い所では1日で100cm前後の大雪のおそれも

24日(火)夜の雪・雨の予想
24日(火)夜の雪・雨の予想の分布図をみると、北陸から山陰にかけて活発な雪雲がかかるとみられます。上空5000m付近を覆う寒気の中心の南側にJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が形成され、短期間で一気に積雪が増加する見込みです。

現時点では北陸の山沿いが最も雪が多くなるとみられ、1日で100cm前後の雪が降ってもおかしくありません。近畿北部や山陰でも近年ではなかったような大雪となる可能性があります。

九州は鹿児島など南部にも雪雲が広がり、関西や濃尾平野周辺にも雪雲が流れ込む予想です。さらに関東も東の海上から伸びるシアーライン(風の流れが変化する境界線)付近で雪雲が発達するとみられます。

普段から雪の多い地域では鉄道の運転見合わせや道路の通行止めなど、生活に支障が出るほどの大雪となるおそれがあり、普段は雪の少ない所でも積雪が予想される状況です。雪への備えは早めに進めるようにしてください。
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全国的に低温で特に25日(水)は極寒

24日(火)~26日(木)の天気と気温
寒気が強い分だけ寒さも厳しくなります。最も気温が低いのは25日(水)で、最低気温は関東以西も軒並み氷点下。広島市は-4℃、福岡市は-3℃まで下がる予想です。内陸部では-5℃を下回るような所がありますので、水道管の凍結に注意が必要です。

最高気温を見ても名古屋市や福岡市で2℃、東京都心は日差しが届くにも関わらず4℃までしか上がりません。北日本も寒さは厳しく、仙台市や秋田市など東北の広い範囲で最高気温が0℃未満の真冬日の予想です。

最大限の寒さ対策を行って、体調を崩さないよう十分に注意をしてください。
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