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スーパーでよく見かけるマグロは? 知っておきたいマグロの種類とオススメ調理法

2023/01/13 05:03 ウェザーニュース

幅広い年齢層から人気の魚といえばマグロ。寿司や刺身などの日本料理はもちろん、カルパッチョ、ステーキなど洋風料理にも合います。冬に旬を迎える種類が多く、特に今頃の時期はもっとも身近な魚類のひとつです。

マグロにはたくさんの種類がありますが、日本で主に出回っているのは数種類といわれています。それぞれの特徴や食べ方などについて、船橋地方卸売市場の株式会社ヤマスエ水産取締役、内海貴久さんに伺いました。

日本で出回るマグロは主に5種類

「刺身で食べるマグロとして主に日本で出回っているのは、本マグロ(クロマグロ)、ミナミマグロ(インドマグロ)、メバチマグロ、ビンチョウマグロ(ビンナガマグロ)、キハダマグロの5種類です。最近では養殖マグロも出回るようになり、本マグロとミナミマグロは養殖物もあります。

養殖物は脂のノリを良くするためにイワシなど脂の多い魚を餌にして育てるので、全身トロともいわれるほどです。これに対し、天然物はいろいろな魚を餌として食べ、大海を泳ぎ回って筋肉がついているため、脂のノリは養殖物にはかないませんが、身のコクのある旨みは絶品です」(内海さん)

味は絶対王者の本マグロ、ミナミマグロが追随

基本的にスーパーではマグロの種類が表記されていますが、回転寿司では単に「赤身」「中トロ」といった部位しかメニューに載っていないケースも多くあります。

当然種類によって味も変わるので、食べ方に合わせて選ぶと良いそうです。まずはそれぞれのマグロの特徴を教えてもらいました。

「もちろん、旬の時期や個体差で違いはありますが、濃厚な旨みが最も感じられるマグロといえば、やはり本マグロが絶対王者といえるでしょう。次にミナミマグロが続き、その他のメバチマグロ、ビンチョウマグロ、キハダマグロは好みによって分かれる印象があります。

本マグロは濃厚な旨みと深みのある紅の色が美しい赤身、上品でとろけるような脂のあるトロなど、どれをとっても最高です。もちろん刺身、握り寿司など、生で食べるのに最適です。

ミナミマグロは本マグロに次いで美味しいといわれています。深みのある味わいと適度な脂のノリ、ねっとりとした食感が特長。握り寿司のネタとして本マグロと並んで人気があります」(内海さん)

お手頃価格のメバチマグロ、身崩れしにくいキハダマグロ

スーパーなどで見かけるマグロはどの種類が多いのでしょうか。

「スーパーや回転寿司に出回ることが多いのは、メバチマグロ、キハダマグロです。

メバチマグロは本マグロやミナミマグロより脂分が少なく、さっぱりしていますが、ちょうど冬の今頃が旬で、いつもは本マグロしか食べないマグロの一大水揚げ港の方でも『冬のメバチだけは食べる』といわれるほどです。

生で食べるのも良いですが、脂がさっぱりしているので、オリーブオイルをかけてカルパッチョにしたり、漬けにして旨みを加えるのもオススメです。赤身は漬けにすると少し水分が抜けて味が濃縮されます。トロは筋が多めなので、照り焼きやねぎま鍋、ソテーなど加熱すると筋がトロッと溶けて柔らかくなり、まったく別の美味しさが味わえます。

キハダマグロは切り身にしても他のマグロに比べて変色しにくく身崩れもしにくいため、握ってから食べるまでに時間のかかるスーパーの寿司などに使われることが多いマグロです。脂分が少なく、身は硬く締まっているのでツナを作るのにも向いています。

ビンチョウマグロは身の色が淡く、ビントロなどという名前で回転寿司のネタになっていることが多いマグロです。価格も安く気軽に食べられます。キハダマグロ同様、脂分が少ないのでツナなどにするとおいしくいただけます」(内海さん)

マグロには鉄分やDHA、EPA、良質のタンパク質が含まれています。いろいろなマグロを食べて味の違いを楽しみませんか。

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