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ささくれは2種類ある? 正しいケア方法・ささくれ対策とは

2022/12/12 12:57 ウェザーニュース

乾燥する冬になると増える「ささくれ」。衣服に引っかかったり見た目が悪いだけでなく、ちくちく痛んで辛いうえに、何度も繰り返しできてしまうのも悩みです。

皮膚科専門医の野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生に原因やケアなどを教えていただきます。

「ささくれ」は2種類ある?

ウェザーニュースでは、今年の秋から冬にかけて手の指のささくれを経験したかどうか、アンケート調査を実施したところ、「経験なし」が24.7%だったのに対し、「経験あり」が全体の75.3%でした(2022年12月9日〜10日実施、11,529人回答)。

実に4人のうち3人もの多くの人が手の指のささくれの経験をしている割合となっています。

ささくれは、小さくても悩みは深いものです。爪の周りの皮膚がどんどんめくれてしまったり、硬い芯のようなものがあって、何かに触れるだけでひどく痛むこともあります。

なぜ、こんな状態になってしまうのでしょうか。

「爪の根元など、爪の周りにできてしまうささくれは、乾燥した皮膚が裂け、剥がれてしまったものです。もう1つは、『小爪(こづめ)』とも呼ばれて爪の横にできる硬い“ささくれ”です。爪が小さく割れて“ささくれ”になります。どちらのささくれも、乾燥に衝撃が加わることでできてしまうものです。

冬は空気が冷たく乾燥するため、指先の血行も悪くなり皮膚が水分を失いやすくなります。アルコール消毒や手洗い、マニキュアの除光液なども乾燥の原因となります。

加えて、指先は日常生活のなかで頻繁に使う部位です。指先に外圧がかかることにより、爪の周りの皮膚が硬い爪にぶつかって衝撃を受けます。そして小さな傷ができて、ささくれの元になってしまうのです」(野村先生)

正しいささくれ対策

ささくれに気づいたとき、つい手でちぎったりむいたりしないでしょうか。実は、これはとてもよくないことだといいます。

「ささくれを噛んだり手でむしったりして剥がそうとするのは、避けるべきです。割れた爪の破片を引っ張って抜こうとするのもよくありません。無理な力が加わって傷を作ってしまいかねません。傷口から細菌が入って膿んだり、ひどく痛むほど悪化することもあるのです。

ささくれは、根元から爪切りやハサミでカットしましょう。あらかじめ手を洗って清潔な状態にします。お風呂上がりなら、水分で柔らかくなっているので処理しやすいですね。

傷ができてしまった場合は、傷薬を塗ります。傷がない場合は、ハンドクリームなどをたっぷり使い保湿します」(野村先生)

日頃のケアが鍵

保湿は、ささくれのケアとしてだけでなく予防にも最も大切なことだといいます。

「ハンドクリームを塗る際は、爪の周りから爪の上にかけて、指先に向かって塗りましょう。逆向きだと、甘皮をめくる方向に力がかかってしまい、よけい爪と周りの皮膚が痛んでしまいます。爪にも塗るのがポイントです」(野村先生)

普段の何気ない行いが、ささくれを引き起こしていないか見直してみるのもよいかもしれません。例えば、スマートフォンの操作や、無意識に机をトントンと叩くような癖は爪への衝撃となってしまいます。

「ほかに、爪先で別の指の爪の上をこすって触ったり、指先をなめる、深く爪を切り過ぎるなどもよくありません。作業するときなど、手袋や指サックを使って手先を守るのもよいでしょう」(野村先生)

日頃のケアで、健康でなめらかな指先を守っていきましょう。
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