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週刊地震情報 2022.11.13 9日(水)に茨城県で震度5強 国内では今年8回目

2022/11/13 10:39 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は前週に比べると少なくなっています。

関東から東北太平洋側の地震が少なかったのが特徴的です。震度3以上の地震は3回発生しました。(11月7日~11月13日10時の集計)

国内:茨城県南部でM4.9 城里町で震度5強

茨城県南部の地震
9日(水)17時40分頃、茨城県南部を震源とするマグニチュード4.9、深さ51kmと推定される地震が発生しました。この地震で茨城県城里町で最大震度5強を観測。茨城県笠間市、筑西市、坂東市、栃木県宇都宮市、栃木市、小山市、群馬県邑楽町、福島県白河市で震度4を観測しました。

今年に入り日本国内で震度5強以上の揺れを観測するのは、8月の北海道・上川地方北部の地震以来で、8回目になります。茨城県南部を震源とする地震での震度5強は2011年以来です。地震のメカニズムは北北西ー南南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

茨城県南部は陸域のプレートにフィリピン海プレートが沈み込む境界となっており、関東の中でも地震の多い、「地震の巣」と言っても良い領域です。今回の地震は深さやメカニズムなどから、プレート境界付近で発生したものとみられます。

茨城県南部ではマグニチュード5クラスの地震が多いものの、マグニチュード6以上の地震が発生することもあります。1985年にはマグニチュード6.0の地震が発生し、東京都大手町で震度5(当時の階級)を観測。古い所では1895年にマグニチュード7.2が起きた記録が残っています。

震度5弱や5強クラスの地震はいつ発生してもおかしくない地域ですので、今回の地震で物が倒れるなどの影響があった場合は、改めて対策を見直すようにしてください。

世界:南太平洋で規模の大きな地震が相次ぐ

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は5回発生しています。最も大きな地震はトンガ近海で発生したマグチュード7.3です。

日本時間の9日(水)夕方、南太平洋のフィジー近海を震源とするマグニチュード7.0、深さ約665kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ成分をやや多く含む、正断層型と解析されています。

また、この地震の10分ほどまえにはマグニチュード6.8、20分後にはマグニチュード6.6の地震が起きました。いずれも震源の深さは600km以上の深発地震で、わずか30分強の間にマグニチュード7近い地震が3回立て続けに起きています。

さらに少し北側を震源とするマグニチュード7.0、深さ約587kmの地震が12日(土)の夕方に発生しました。

フィジー周辺は太平洋プレートとオーストラリアプレートが複雑に入り組んでおり、浅い所の大きな地震に加え、深発地震もしばしば発生する領域です。2018年には今回の震源よりも北側でマグニチュード8.2、深さ約600kmの深発地震が発生。この際は少し間隔を空けて18日後にほぼ同じ所でマグニチュード7.9が起きました。

トンガ近海では浅い地震で微弱な津波も

日本時間の11日(金)夜にトンガ近海を震源とするマグニチュード7.3、深さ約25kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

前述のフィジー近海と震源は近いものの、こちらは浅い所で起きており、小さいながらも津波が発生しました。サモアの検潮所では約10cmほどの潮位変動を観測しています。

太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界に近い所で起きており、マグニチュード8クラスの巨大地震がしばしば発生している領域です。最近では2009年にマグニチュード8.1、2006年にマグニチュード8.0が発生しました。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。