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週刊地震情報 2022.10.30 15分間に3回の震度3 諏訪之瀬島の火山性地震

2022/10/30 11:01 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は前週に比べると多くなりました。

北海道から関東の太平洋側で地震が目立つ一方で、西日本では有感地震がほとんどない1週間です。震度3以上の地震は4回発生しました。(10月24日~30日10時の集計)

国内:諏訪之瀬島の火山性地震が多発

トカラ列島近海の地震
25日(火)6時05分頃、トカラ列島近海を震源とするマグニチュード3.2、深さ7kmと推定される地震が発生しました。その直後の6時07分頃にはマグニチュード3.4、深さ0km、さらに11分後の6時18分頃にはマグニチュード2.9、深さ11kmと推定される地震が発生し、いずれも最大震度3を観測しています。

震源は諏訪之瀬島の西側で、火山活動に伴う火山性地震とみられます。この領域では25日(火)の朝を中心に地震が多発し、1日の地震回数は468回に達しました。ただ、その後は地震回数が減少しており、26日(水)は74回、27日(木)は70回に留まっています。27日(木)以降は有感地震は観測されていません。

諏訪之瀬島の火山活動そのものは活発な状況が続いていて、噴火警戒レベル3(入山規制)が継続中です。御岳火口中心から概ね2kmの範囲には、火山弾と呼ばれるような大きな噴石が達する可能性がありますので、注意が必要です。

世界:フィリピン・ルソン島でM6.4

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな地震はフィリピンで発生したマグチュード6.4です。

日本時間の25日(火)深夜、フィリピンのルソン島北部を震源とするマグニチュード6.4、深さ約27kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

陸域で発生した地震のため、震央周辺では改正メルカリ震度階級でVIIの強い揺れに見舞われ、揺れが大きかった地域では建物などが被害を受け、負傷者も出ているとのことです。

フィリピンはフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界に位置し、日本と同様の有数の地震国です。ルソン島の北部では今年7月にマグニチュード7.0と今回よりも大きな地震が起きており、大きな被害が出たばかりでした。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。