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秋のスキンケアのポイントは“角質ケア”! 正しい「泡洗顔」の方法とは!?

2022/10/06 14:36 ウェザーニュース

秋になって、肌のカサつき、ゴワつき、くすみ、かゆみが気になることはないでしょうか。夏のダメージが肌にあらわれてきているのかもしれません。きれいな肌を保つ泡洗顔について教えていただきましょう。

秋の肌の不調に角質?

秋は、夏のダメージが体にあらわれやすくなる時季です。

「急に寒くなり、『お肌乾燥注意報』と患者様にはお伝えしています」と、野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生は言います。

「秋は、空気が乾燥して気温も低下しはじめます。ところが、肌には夏の紫外線や汗、暑さと冷房による寒暖差、高温多湿環境などのダメージが残っています。

秋の急激な変化についていけず、肌のターンオーバー(代謝)は乱れがちとなります。古くなった角質が表面に残ってカサつきやゴワつきが生じ、さらに空気の乾燥によりカサつきが増していきます。」(野村先生)

この時季の肌荒れはいつものことだからと放っておくのはよくありません。

「肌のターンオーバーの乱れは、肌のバリア機能低下やシミのもとにもなります。

肌は、ターンオーバーにより常に細胞の入れ替えが行われています。新しい肌細胞が作られるのは、表皮のなかでも真皮に近い基底層です。ここで次々に新しい細胞が生まれ、約28日かけて表面の角質層まで押し上げられていきます。そして、古くなった角質は垢として剥がれ落ちるのです」(野村先生)
「角質層は、細胞と細胞がレンガのように並び、その間に保湿成分があります。また表面を皮脂が覆っています。これらが、菌やウイルスなどの異物から体を守ったり、水分の蒸散を防ぐ、いわゆる肌のバリア機能となっています。

ところが、ターンオーバーが乱れると、バリア機能にも乱れが生じ、肌が乾燥したり、外からの刺激に弱くなってしまいます。

また、紫外線による刺激で基底層のメラノサイトで生成されたメラニンは、ターンオーバーによる細胞の入れ替わりとともに排出される仕組みです。しかし、ターンオーバーの乱れなどから皮膚の中に残ってしまうとシミとなってしまいます」(野村先生)

夏の日焼けダメージから回復し、健康を守るためにも、スキンケアが欠かせないのです。

洗顔から肌を改善

秋のスキンケアとして見直したいのが洗顔です。

「正しい洗顔は、古くなった角質や皮脂などを除き、肌の正常なターンオーバーの助けとなります。地味なようですが、毎日できる“角質ケア”。肌の状態を改善し、整えていくのに役立ちます。

ただし、肌表面の角質層は約0.02mmととても薄いです。角質を落とすといっても、ゴシゴシこすってしまったり、泡立てすぎた泡で洗ったり、不適切なすすぎでは、かえって肌の負担となってしまいます」(野村先生)

角質や汚れを優しく落とすためには泡による洗顔です。詳しく教えていただきましょう。 

【正しい泡洗顔の方法】


(1)洗顔料をさっと泡立てる
手を水でぬらす。洗顔料を適量手のひらに取り、5〜6秒を目安にクリーミーに泡立てる。

「ホイップクリームのように硬く泡立てるのではなく、柔らかで、きめ細かい泡にしましょう。泡は量よりも質にこだわります」

(2)顔全体をさっと優しく洗う
顔を包みこむように優しく泡を広げて洗う
「しっかり洗おうとして、ゴシゴシこするのは厳禁。さっとなでるようなイメージで」(野村先生)

(3)水でさっと優しくすすぐ
水をさっと顔にかけるようにして洗う。アゴや生え際も忘れずに、顔全体を10回程度流す。シャワーの場合は、弱めの水流で円を描くようにサーっと流す。

「洗顔料が残ってはいけませんが、パシャパシャと何十回も水をかけるのも肌の負担となります。シャワーを使う場合も、水圧がかかりすぎたり、長時間にならないように気をつけましょう」(野村先生)

同じ洗顔料でも、洗い方によって肌への負担は変わってくるといいます。優しく丁寧にを心がけましょう。

保湿や生活習慣にも注意を

洗顔が終わったら、すみやかに肌に合うローションで保湿します。

「手のひらにたっぷりとって、優しく抑えるように顔になじませます。肌の乾燥が気になるときは、保湿剤やクリームで補います。

もちろん、バランスのよい食事や十分な睡眠なども大切です。特に秋の夜長で夜ふかしをして、睡眠不足にならないよう気をつけましょう。

きれいな肌とは、きめ細かでしっとりしているもの。つまり、細胞の新陳代謝がうまく行われていて、表面の細胞が整っており、水分も十分に保持できている状態です。バリア機能が高ければ、肌トラブルの予防にもなります」(野村先生)

冬にかけて乾燥が進むと肌への負担がますます気になります。今のうちに毎日丁寧なケアを心がけて乾燥する季節に備えましょう。
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