シーツや枕カバーなどはこまめに洗えても、なかなかお手入れが難しいのが布団です。特に夏の間は汗をたっぷりかいていたはずなので、匂いやダニなどが気になります。

「一見きれいな布団でも、汗や皮脂、フケ、目に見えない汚れが溜まっているものです。それらをエサにして繁殖したダニの死骸や排泄物などが、アレルギーの原因になるとされています。

小児喘息の70％はダニが原因といわれていますが、ダニは気温と湿度の高い夏に数が多くなり、ダニアレルゲンとなる死骸やフンなどの量は秋に一番多くなります。

布団は毎日使う上に、就寝時には口や鼻に近づけますから人体に悪影響を及ぼしやすく、定期的な洗濯をオススメします。しっかり水洗いすることが、ダニアレルゲン対策にも有効です」(鈴木さん)

家庭でも布団は洗えるものなのでしょうか。

「丸洗いできることを謳っているウォッシャブルタイプの布団はもちろん洗えます。それ以外は、タグなどの洗濯表示で確認しましょう。手洗いマークや洗濯機マークがついていたら洗えます。バツ印がついている場合は洗えないので、専門のクリーニングに出しましょう」(鈴木さん)

家庭の洗濯機で洗う場合は、まずサイズを確認しましょう。

「5kgサイズの洗濯機ならシングルサイズ、7〜8kgサイズでセミダブルの布団が目安になります(※)。ポイントは、布団を洗濯ネットに入れること。布団をぴったり収まるサイズのネットに入れることで、型崩れを防ぎます」(鈴木さん)

※布団のサイズ、洗濯のコースなどは、お使いの洗濯機の取扱説明書で確認してください

【洗濯機で洗う場合】

▼準備するもの：寝具用の洗濯ネット、おしゃれ着洗い用などの中性洗剤

▼洗濯の方法
（1）布団を縦に3等分に折り、くるくる巻いて洗濯ネットに入れる。
（2）洗濯機に中性洗剤を投入し溶かしておく。布団を入れてなるべく中の空気を抜き、「毛布コース」「手洗いコース」「おしゃれ着コース」などのうちから選んですすぎまで洗う。
（3）脱水は1分以内の短い時間で終わらせる。
（4）すぐに干す

「あらかじめ洗濯槽に水を張り、洗剤を溶かしておきます。布団を入れたらなるべく空気を抜いておくのがポイントです。

すすぎまでは洗濯機にお任せで洗えますが、長時間脱水してしまうと、中綿が傷む可能性があります。また、脱水が終わったら放置せず、すぐに干しましょう」(鈴木さん)

【浴槽で洗う場合】

布団が洗濯機に入らないサイズの場合は、風呂の浴槽で洗います。

「浴槽で洗う場合は、洗濯機で脱水できないので、乾かすのに時間がかかります。天気のよい日を選んで行いましょう」(鈴木さん)

▼準備するもの：おしゃれ着洗い用などの中性洗剤

▼洗濯の方法
（1）布団を4つ折りにする。シャワーをかけて、表面の汚れやホコリを洗い流す
（2）浴槽に水またはぬるま湯を半分くらい張り、中性洗剤を溶かす
（3）布団を入れて、全体を軽く押し洗いする
（4）水を入れ替え、軽く押し洗いする。これを2〜3回繰り返す
（5）そのまま1時間ほど放置して、水を抜く
（6）布団を天日干しする

家庭の洗濯機で布団を洗うのが大変なら、コインランドリーで洗濯するのもよいといいます。

「コインランドリーならば、大きめの洗濯機や布団専用の洗濯機があることが多いです。乾燥機を使えば、高熱に弱いダニにも効果的です。

ポイントは、布団のサイズに合わせた洗濯機で洗うとこ。隙間が多くできるサイズだと、布団が型崩れしやすくなります。布団を洗濯槽に入れたときに9割ぐらいを占めるのが目安となります。

ただし、中綿の素材が吸水性の高いものの場合は、余裕がある方が脱水がうまくできるので、サイズが大きめのものを選びます。

乾燥機を使う場合は、布団が乾燥機の1/3ぐらいになるサイズがよいでしょう。布団は中が生乾きになりやすいので、1時間以上かけてしっかり乾燥させます。ある程度乾かしてから、家で天日干しにしてもよいでしょう」(鈴木さん)

きれいに洗った布団の寝心地は格別なもの。ぐっすり眠るためにも、お天気の日は家庭で布団を洗ってみませんか。
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