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台風11号被害 暴風により九州北部などで停電や飛来物、倒木被害

2022/09/07 15:40 ウェザーニュース

8月28日午後に発生した台風11号は、発生後すぐに小笠原諸島近海を通過し、発達しながら日本の南の海上を西へ進みました。沖縄の南で一時停滞した後、徐々に北寄りに進路を変えて東シナ海から日本海へ進み、6日夜に温帯低気圧へと変わりました。
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沖縄や九州、本州の日本海側など、台風の移動に伴って各地で非常に強い風が吹き、停電や倒木などの被害をもたらしました。

島しょ部では40m/s超の最大瞬間風速
停電は九州北部や沿岸部でも

台風11号がたどったコースから、沖縄から九州、本州日本海側、北海道にわたり日本列島の多くの地域に影響が及びました。

今回の台風は激しい雨が広範囲で降ったり、大雨が長時間続くタイプではなかったため、日本列島への影響は非常に強い風によるものが多くなりました。

9月6日から7日にかけて、アプリ「ウェザーニュース」利用者にアンケート調査を行ったところ、今回の台風で被害ありと回答した方のうち、9割近くが「風による被害」があったと回答しています。
(※回答数7,148 回答項目「被害はない」「風による被害あり」「雨による被害あり」「両方の被害あり」)
台風11号による停電調査(9月6日~7日)
今回の台風では小笠原諸島の父島と沖縄県の北大東で観測した48.4m/sを筆頭に、最大瞬間風速が島しょ部では40m/sを超え、長崎空港で36.5m/s、鳥取で34.0m/s、福岡で33.2m/sなど、西日本の沿岸部では30m/sをを超える暴風が吹きました。

その影響により、沖縄や長崎県対馬などの島しょ部に加えて、長崎県、佐賀県、福岡県など九州北部では、瞬間的な停電や一定時間の停電が発生していたことが、アンケート調査の結果からわかりました。

南風の吹き抜けやすい地域では大きな飛来物も

台風11号 風による被害調査(9月6日~7日)
同様に、台風11号の風による影響についてもアンケート調査を行ったところ、山陰の沿岸部や九州北部で倒木(黄色)や家屋の一部破損(黄緑)が周辺よりも多くなっていました。

また、台風の進路から離れたところでも広範囲で小枝が道に散乱(青)している中で、豊後水道や紀伊水道周辺、伊勢湾周辺などの地域では、大きな物が飛ぶ(赤)被害が出ていたことがわかりました。これは日本海を進む台風11号に向かって南寄りの風が強まりやすい地域であったという特徴が見受けられます。

秋は台風が日本に近づきやすい時期 備えを

9月や10月についても台風の影響に注意が必要な季節です。秋はジェット気流の位置の変化などにより、日本に近づきやすい時期にあたります。

停電に備えて懐中電灯や電池などの備蓄品の準備をしたり、台風接近時は飛ばされやすいものを室内に片づけるなど、台風への備えをしっかりとしておきましょう。
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