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長期間続く大雨に警戒 東北北部では過去最大の雨量を予想

2022/08/08 16:05 ウェザーニュース

中国大陸から伸びてきた前線は、明日9日(火)になると東北まで南下する見込みです。その後は1週間程度にわたって停滞を続ける予想となっています。湿った空気が継続的に供給されるため、長期間、大雨となるおそれがあり、厳重な警戒が必要です。

11日(木)夜までに300mm以上の雨に

北海道で雨を降らせている前線の雨雲は、今夜から明日9日(火)にかけては東北地方に移動します。青森県や秋田県など東北北部の日本海側を中心に断続的に活発な雨雲が通過する見込みです。

前線は11日(木)頃まで東北付近に停滞したまま大きな動きがなく、同じような所で雨が降り続く可能性があります。

今夜から11日(木)夜までの72時間の雨量は、秋田県北部から青森県津軽地方の広い範囲で200mm以上、局地的には300mm以上に達する予想です。

72時間雨量が過去最大に達するおそれ

観測史上1位の雨量との比較
72時間で予想される雨量を、過去の記録と比較してみると、秋田県や青森県の一部に100%以上の赤い表示が現れています。これは観測史上1位の記録を上回る大雨が予想されていることを示しています。

秋田県では2017年7月22~23日にかけて梅雨前線の影響で大雨に見舞われ、横手市や秋田市・雄和などで48時間の雨量が300mmを上回りました。この大雨では雄物川の椿側水位観測所(秋田市)で、1936年の観測開始以来、最大の水位を記録。氾濫が発生して広い範囲で浸水被害が発生しています。

現時点で大雨が予想される地域は2017年よりも少し北側とみられますが、中小河川だけでなく、大きな河川でも増水・氾濫の危険性が高まりますので、警戒が必要です。
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1週間程度、大雨が続くおそれ

週間の雨量予想
12日(金)以降も前線は多少、南北に動きつつ停滞を続ける予想となっています。少なくとも15日(月)にかけては東北から北陸を中心に雨の強まりやすい状況となる見通しです。

11日(木)までで記録的な大雨が予想される東北北部では、さらなる雨量の増加で影響が拡大するおそれがあります。また、先日の大雨で被害に見舞われた、山形県や新潟県などでも雨の強まる可能性があり、新たな災害が懸念される状況です。

1週間前後の長期間にわたって大雨が予想され、過去にあまりないような雨量となることも考えられます。

大きな河川が増水、氾濫したり、大規模な浸水や土砂災害が起きる危険性があるため、避難などを含めた対策の検討は早めに進めるようにしてください。また、鉄道や道路などの交通機関に大きな影響の出る可能性もあるため、気象情報に加えて交通情報もこまめな確認が必要です。
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