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海水浴シーズンに気を付けたい「土用波」とは?

2022/07/23 10:45 ウェザーニュース

今日7月23日(土)は夏休みに入ってから最初の週末というところも多いようです。

そんな今日は土用の丑の日。海水浴などに訪れる方の多いこの時期に知っておきたい「土用波」について解説します。
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土用波とは?海水浴場が遊泳禁止になることも

「土用」とは、立春・立夏・立秋・立冬の前の各18日間のことです。なかでも、立秋の前の18日間を「夏の土用」といい、今では通常、土用といえば夏の土用を指します。今年(2022年)の「土用の入り」は7月20日(水)、「土用の丑の日」は今日7月23日(土)と8月4日(木)の2回あります。

海水浴に出かける人も多くなる「夏の土用」の時期ですが、穏やかに晴れている日でも海水浴場が遊泳禁止になってしまうことがあります。それは「土用波」のしわざかもしれません。

「土用波」とは、風がないのに海岸に断続的に打ち寄せる、夏の土用の時期によくある大波のことです。その正体は、日本のはるか南の海上で発生・発達する台風がもたらす「うねり」です。

台風が遠くても油断できない

台風の中心近くで作られた大波は、台風が北上してくるよりも先にうねりとして日本の海岸に到達します。このため、台風が日本列島からはるか遠くにあっても大波が打ち寄せるのです。

台風が近づくと天気が荒れるため自然と警戒しますが、まだ台風が遠くにあるときは天気が穏やかで油断しがちになります。土用波によるサーフィンや磯遊びの最中の事故は毎年のように発生しています。海辺に寄る際には、当日のその場所の天気だけでなく、遠くにある台風の情報や波の情報も確認が必要です。

「風浪」と「うねり」どうちがう?

うねりとは
海には大小さまざまな波が発生しますが、その種類は大きく二つに分類できます。それは風浪(ふうろう)とうねりです。

風浪とは風の影響を直接受けている波のことで、波の頂が不規則にとがっていて、峰と峰の間が短い(周期が短い)のが特徴です。

一方うねりは、風浪が遠くまで伝わって、風が吹いている海域を離れたものです。波の頂が丸みを帯び、風浪と比べて峰と峰の間が長い(周期が長い)ため、一見ゆったりと穏やかに見えます。

しかし、うねりは水深の浅い海岸付近で海底の影響を受けて波が高くなりやすいという性質を持っています(浅水変形)。そのため、波にさらわれる事故も起こりやすいので注意が必要です。

今週末は小笠原を除きうねりの影響は小さい

波の高さの予想 24日(日)正午
現在、台風は発生していませんが、小笠原近海には低圧部が解析されていて、今後熱帯低気圧が発生する可能性があります。

小笠原諸島では、24日(日)はこの熱帯低気圧の影響で、風浪やうねりが発達し、波が高くなる可能性があります。海でのレジャーを予定されている場合は波の情報にもご注意ください。本州付近は今週末のうちはうねりの影響がない見通しです。

この熱帯低気圧の発達次第では、来週はうねりの影響が本州にも届く可能性も否定できません。まさに「土用波」となる可能性があるため、今後の情報にご注意ください。
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※海水浴場での遊泳禁止の基準は場所によって違うものの、波の高さに加え、潮の流れや風などから、子供や泳ぎがあまり得意でない人を基準に判断しているそうです。