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七十二候「鷹乃学習」 本格的な夏のはじまり 巣立ちを迎える頃

2022/07/16 09:51 ウェザーニュース

7月17日(日)から七十二候は「鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)」の期間となります。

梅雨から本格的な夏へと季節の変わり目にさしかかるこの頃は、様々な生き物が一人前になるべく奮闘している時期です。

鷹だけではない 私達の身近な鳥も…

鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)とは、鷹の幼鳥が飛ぶことを覚えるということです。

なぜ鷹が起用されているのか、その理由は明示されていません。もしかすると「幼鳥が飛ぶこと覚える時期」ということを強調する狙いがあったのかもしれません。

もっと身近な鳥だと、ツバメの幼鳥もこの時期に飛ぶことを覚えます。それも関係してか、ウェザーニュース会員からはツバメの報告がたくさん届いています。

ということで今回は、鷹ならぬ「ツバメすなわちわざをならう」というテーマでお伝えしていこうと思います!

ツバメの生態

ツバメが関東地方にやってくるのは、だいたい3月下旬~4月上旬頃です。また、ツバメが卵を産む時期は4月末~7月末頃で、一回に3~7個の卵を産みます。

しかし、これらがすべて巣立つことができるのは稀なケースです。巣立った直後の若い鳥は、カラスやワシ・ハヤブサなどに狙われるため、生きていくのに必死です。

そんな環境下で見事生き残り、一人前となったツバメだけが、南に渡ることができるのです。

物件探しは慎重に!?

「ツバメは毎年同じ巣に戻ってくる」とも言われていますが、必ずしも全てのツバメがそうというわけでもありません。

体の小さなツバメには天敵がたくさんいるため、物件探しは慎重です。あえて人目の多いところに巣を作り、スズメやカラスなどを近づけない工夫をします。

他にも駅のスピーカーの上など、雨風に当たらない場所をうまく利用し、巣作りをしています。

力が弱い分、非常に賢いです!

一人前になるために

一般的に、ツバメのひなは孵化してから20日前後で巣立ちを迎えます。巣立った後は一人で生きていかなければならないので、親から飛び方や餌の獲り方を教わります。

これがいわゆる「わざをならう」時期なのです。

一人前になるべく、大きな一歩を踏み出したツバメを、ぜひあたたかく見守ってあげてください。
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