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週刊地震情報 2022.6.26 石川県能登地方で相次ぐ強い地震 活動は次第に落ち着く

2022/06/26 12:12 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は前週よりも多い水準です。

石川県能登地方の地震活動が活発で、沖縄や奄美の近海でも地震が目立ちました。震度3以上の地震は4回発生しています。(6月20日~26日10時の集計)

国内:石川県能登地方で強い地震が多発

石川県能登地方の地震活動
前週の19日(日)15時08分頃、石川県能登地方を震源とするマグニチュード5.4の一連の活動で最大規模の地震が発生し、珠洲市で震度6弱を観測しました。

その後、しばらくは地震活動が活発になり、20日(月)10時31分のマグニチュード5.0で最大震度5強、同日の14時50分頃にはマグニチュード4.3、最大震度4が発生しています。23日(木)にかけて地震の多い状況が続いたものの、マグニチュード4以上の地震はなく、24日(金)頃からは19日(日)以前の状況に近づきました。

ただ、地震そのものは引き続き頻発していて、昨年から続いている活動が終息したとは言えない状況です。今後も珠洲市など震源に近い地域では、震度4~5強、場合によっては6弱クラスの揺れに見舞われる可能性はあります。19日(日)~20日(月)にかけての強い揺れで影響が出た地域では、引き続き対策を行ってください。

国内:北海道宗谷地方で震度4

宗谷地方北部の地震
20日(月)9時18分頃、北海道の宗谷地方北部を震源とするマグニチュード4.4、深さ10kmと推定される地震が発生し、北海道天塩町、豊富町、幌延町で最大震度4、稚内市や遠別町などで震度2の揺れを観測しました。宗谷地方北部を震源とする地震で震度4以上の揺れを観測したのは、2019年12月以来、約2年半ぶりです。

宗谷地方は北海道の中でも比較的地震が少ないものの、今回の震源の少し北側には断層と見られる変位が確認されています。

また、宗谷地方の日本海沿岸には「サロベツ断層帯」が知られています。政府の地震調査研究推進本部によると、今後30年以内にマグニチュード7.6程度の地震が起きる確率は4%以下としています。近年はあまり大きな地震に見舞われていないとはいえ、必ずしも安心とは言えない地域です。

世界:アフガニスタンでM5.9の地震、大きな被害に

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震はありませんでした。最も大きな地震はアフガニスタンと父島近海、台湾で発生したマグニチュード5.9の地震です。

日本時間の22日(水)早朝にアフガニスタン東部を震源とするマグニチュード5.9、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

震源近傍では最新の解析で、改正メルカリ震度階級IXの揺れが襲ったとみられ、厳密な比較はできないものの、日本の気象庁震度階級に換算すると震度5強から6弱程度に相当します。

揺れが強かった地域は脆弱な建物が多く、多数が倒壊。1000人を超える方が亡くなったとされています。アフガニスタンはインドプレートとユーラシアプレートの境界に近く、周辺のタジキスタンやパキスタンとともに内陸の大きな地震がしばしば発生します。

今回の震源は過去にマグニチュード7クラスの地震が目立つ領域に比べると南側ですが、マグニチュード6クラスの地震は何度か発生している地域です。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。