近畿・東海・北陸・中国で梅雨入り
頭痛やだるさなど天気痛症状の方は注意の季節
2022/06/14 13:00 ウェザーニュース
今日14日(火)11時に近畿、東海、北陸、中国の梅雨入りの発表が気象台からありました。
先週から発表があった関東・九州南部・九州北部・四国、に続いて広範囲で雨の季節に入り、天気痛に悩まされている方にとっては嫌な季節となりました。
この先もすっきりしない天気が続き、ウェザーニュース発表の天気痛予報では、広く「注意」や「警戒」ランクの予想です。
梅雨どきは、梅雨冷えだけでなく、蒸し暑かったり雷雨があったりと、気圧、気温、湿度の変化が大きいものです。体が季節についていけないと、不調が起きやすくなるといわれています。
頭痛やめまいなど、天気痛による対策のために薬を服用されている方は事前に準備をしておきましょう。
天気痛にとって悩まされる梅雨の季節へ
週間天気図 16日(木)~21日(火)
この先は梅雨前線や前線上の低気圧が南海上へ少し離れるものの、週末には再び前線が北上する予想です。
前線の南側では、暖かく湿った空気が入り、雨が強まることがあるため、注意が必要です。
また、前線の北上に伴い気温も上昇し、30℃を超える予想も出ています。湿度も高くなり、不快感も加わるため体調管理に気をつけてください。
梅雨の時期は気分が落ち込みやすく、身体へのストレスがたまりやすくなることが多くなりますので、注意してお過ごしください。
この先も「注意」や「やや注意」が続く
天気痛は「気圧」がポイント
晴れや雨などの天気の変化だけでなく、気温や湿度のほか気圧なども大きく関係していると言われています。
特に気温・湿度については、「暑い・寒い」、「湿っている・乾燥している」など、日々の体感で変化を感じられますが、気圧の変化についてはなかなか体感で感じることができません。
ウェザーニュースの天気痛予報は、原因となる気象要素の中でも、肌で実感しにくい気圧の変化に着目して天気痛の予測ロジックを組み立てています。
(2)1日2回、ほぼ決まった時間で繰り返す気圧のアップダウン(大気潮汐)
一方で、天気図には明瞭に表現されることがないが天気痛を感じるパターンがあります。これは「大気潮汐」が関係している可能性があると考えられています。
大気潮汐を分かりやすく説明すると、昼間に太陽光で大気が温められることや日没後に冷やされることなどよって発生する周期的な気圧変化の事を指し、図のように1日2回、気圧のアップダウンを繰り返す半日サイクルの変動の気圧変化となります。
この周期はヒトの生体リズムの周期と一致している可能性があり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/1000レベルの変化となっていますが、天気痛の引き金となります。
この変化は一般的に9時頃と21時頃に高く、3時頃と15時頃に低くなります。低気圧や台風などが存在しない時でも気圧の変動幅は数hPa程度あるようです。
このアップダウンの変動の幅が平均的な状態より大きくなった時にも天気痛発症のリスクが高まるということもこれまでの調査から分かっています。
(3)周期性のある小さな気圧変動
最後に、微気圧変動と呼ばれるもので先ほどの大気潮汐よりも小さな変化となり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/10000レベルのごく微小な変化に相当するものです。
微気圧変動の例としては、低気圧接近時や積乱雲の発生時、山越えの気流の影響で発生します。
微気圧変動に伴う気圧変化量1hPa以下で、継続時間は数分から数十分程度と短いですが、発生すると1日に複数回押し寄せるパターンが多いです。
上記2パターンよりも小さく細かい振動ですが、天気痛に敏感なセンサーをもった方はこのような微小な変化でも影響があると考えられています。