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今年の桜は特に北・南で開花が早かった お花見した人は昨年比10pt増

2022/06/01 15:37 ウェザーニュース

新型コロナウイルス感染症の流行が始まってから3回目の春、みなさんは今年の桜を楽しめたでしょうか。

ウェザーニュースではアプリのユーザーに今年の桜に関するアンケート調査を実施し、7つの設問で総計5万5284件の回答を得ました。

集計の結果、今年の桜の開花が早かったことや、お花見をした人の割合に昨年からの変化があったことなどがわかりました。
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「いつもより寒い冬」と「いつもより暖かな春」が開花を早めたか

気象台の観測では、今年の桜(ソメイヨシノ)の開花時期は全国的に平年より早くなりました。

ユーザー調査の結果も同様の傾向がみられ、特に北海道や九州で「早かった」という回答が目立ちました(記事冒頭の画像参照)。
冬から春にかけての気温(平年差)の経過
北日本の桜の開花が早かったのは、2月下旬以降に気温が平年より高い状況が2か月以上にわたって続いたことが理由として挙げられます。桜のつぼみの生長は、開花前のおよそ2か月間の気温が高いほど早い傾向があり、北海道ではこの期間の気温が平年よりも高かったため、開花がかなり早くなったと考えられます。

一方九州では「いつもより寒い冬」が開花を早めた可能性があります。桜の花芽は前年の夏に作られたあと、真冬に一定期間厳しい寒さにさらされることで、その後に休眠から目覚めます。これを「休眠打破(きゅうみんだは)」といいます。近年の九州では真冬の寒さが足りず休眠打破が順調に行われないことで、開花が遅れることがしばしばありました。今年の西日本では12月下旬〜2月下旬にかけて平年よりも気温が低い期間が続き、十分に休眠打破が効いたと推定され、その後3月からは平年よりも暖かい日が続いて急速につぼみの生長が進んだため、開花が早くなったと考えられます。

お花見「当たり年」 昨年より見頃の期間長く

桜の写真投稿をもとに分析した見頃期間 昨年との比較
ウェザーニュースではアプリのユーザーから桜の写真を募集していて、この春はのべ26万通以上の投稿がありました。これらを分析したところ、昨年よりも見頃の期間が全国的に長い傾向だったことがわかりました。

都道府県ごとに算出した「見頃シーズン」の期間は全国平均で8.0日間となり、昨年の5.9日よりも平均して2日間ほど長かったことになります。満開となったあとに一時的な寒の戻りがあったことや、花びらを散らす強い風が吹かなかったことなどが影響した可能性が考えられます。

見頃の時期が長かったことは、お花見をする人にとって「当たり年」だったかもしれません。

お花見に行った人 今年は半数を超える

お花見に行ったかどうかの回答 昨年との比較
アンケートでは他にも、お花見に行ったかどうかの調査も行いました。昨年の同設問では、行ったと回答した人の割合が全体の42%だったのに対し、今年は行ったと回答した人の割合が全体の52%に増加しました。今年はお花見に行った人が昨年より10ポイント増え、半数以上の人が行ったということになります。

昨年の桜シーズンは新型コロナウイルスの感染拡大のため、4月に緊急事態宣言が出るなどして外出の自粛や密集を避けることなどが強く求められたことや、桜の名所の管理者が花見の制限を行ったことなどもあり、お花見に行った方は例年より少なくなっていたと考えられます。今年は制限が緩和された所が多く、基本的な感染症対策を行った上でお花見を楽しまれた方が多くなったようです。

このほかの調査結果については、調査結果紹介ページや、ウェザーニューズ社のニュースリリースに掲載しています。