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シワ・シミを防ぐ、衣類圧縮袋の上手な使い方

2022/05/26 12:43 ウェザーニュース

梅雨前の貴重な晴れの日を活用して、衣替えを終わらせたいものです。冬物整理や出張・旅行時などに便利なのが、コンパクトに収納できる衣類圧縮袋です。全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・サプライヤチームの鈴木健吾さんに、上手な使い方を教えていただきます。

スペース活用に便利な衣類圧縮袋

スペースを有効活用するために、衣類圧縮袋を使ったことがある人も多いのではないでしょうか。アウターやインナーなどアイテムごとに分類してしまっておけば、必要なときに取り出すのも楽です。

ウェザーニュースで実施したアンケート調査では、現状「使っている」(10%)を含め、約半数の人が「使ったことがある」という結果になりました。
ただ、衣類圧縮袋には「シワになりそう」「どこまでつめていいの?」という心配もあります。

「衣類圧縮袋は便利なものですが、間違ったしまい方をするとアイロンだけでは戻らないシワがついてしまったり、衣類を傷めることもあります。シワなどをできるだけ軽減するための上手な使い方をご紹介しましょう」(鈴木さん)

衣類圧縮袋の上手な使い方

次シーズンに衣類を出したとき、がっかりしないために次の5つを守りましょう。

(1)衣類を詰め込み過ぎない


衣類を詰め込みすぎないようにするのが、ひどいシワにならないコツです。

「洋服は平らにかさばらないようにたたみます。衣類圧縮袋に入れたあと、必ずふちから1〜2cmの隙間があるよう、余裕をもたせましょう」(鈴木さん)

(2)必ずしまい洗いをしてから


保管前には必ずきれいに洗い、しっかり乾燥させます。

「見た目にわからなくても汚れが残っていたり、完全に乾いていないと、シミやカビの原因となります。普段の洗濯よりていねいに行いましょう」(鈴木さん)

(3)サイズの合ったものを使う


衣類圧縮袋は、しまう衣類に合ったサイズのものを選びましょう。

「布団用から衣類用の小さなもの、ハンガーに吊るしたまま収納できるものなど、様々なタイプがあります。用途に合ったものを選ぶことで、衣類にシワもつきにくくなります」(鈴木さん)

(4)空気を抜きすぎない


スペースを取らないようにするため、あまり空気を抜きすぎるのもよくありません。

「圧縮率は30%前後におさえましょう。圧縮させ過ぎると、衣類に負担がかかりシワの原因になります。少し余裕を持たせるのが上手な使い方です」(鈴木さん)

(5)空気の侵入を防ぐ


保管中に衣類圧縮袋に空気が入らないよう、チャック部分をあらかじめきれいに拭きます。

「チャック部分にホコリや細かいゴミがついていると、空気がもれたり、カビが侵入するもとになります。チャック部分をきれいにすることで、しっかり密閉されます。また、衣類圧縮袋用の脱酸素剤を使用すると、袋内の酸素を吸収してくれるのでお勧めです」(鈴木さん)

そのほかにも注意した方がいいことがあるそうです。

「衣類圧縮袋での収納に向かないのがダウンです。中の羽根がつぶれてしまうとふわふわに戻らなくなります。また、ワンシーズン以上保管する場合は、防虫剤を中に入れないようにします。長期間防虫剤が衣類に密着すると、変色や臭い移りなどしてよくありません」(鈴木さん)

シワになってしまったら

衣類圧縮袋から出したとき、シワが気になる場合の対処法も教えていただきましょう。

【霧吹きと乾燥機を使う方法】
(1)シワになった服全体を霧吹きで湿らせる
(2)乾燥機で10分程度乾かす
(3)シワのあった部分に冷風を15分ほど当てる
(4)30分〜1時間自然乾燥

【バスルームを使う方法】
(1)シャワー後のバスルームに、シワになった服をかけておく
(2)シワが治ったら、バスルーム外で3時間以上自然乾燥

「シワになった服は、シワ部分だけでなく、輪ジミができないようまんべんなく湿らせます。水が垂れない程度が目安です。乾燥機がない場合は、ドライヤーやエアコンを利用してもいいでしょう。シワ部分に冷風を当てるのが、時間がたってもシワが戻らないポイントです。

時間がある場合は、バスルームを使う方法も選べます」(鈴木さん)

シーズンオフの衣類はすっきり整理して、安心して梅雨を迎えたいものです。
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参考資料など

取材協力:アクティア株式会社(https://www.kajitaku.com/)