GW明けの来週後半は低気圧が通過
頭痛などの天気痛に注意
2022/05/07 13:10 ウェザーニュース
ウェザーニュース発表の天気痛予報では、GW最終日の8日(日)と10日(火)以降の天気痛予報のランクは広く「注意」から「警戒」の予想です。
特に来週後半にかけて低気圧が発達して通過する見込みのため、気圧の変化が大きくなります。
頭痛やめまいなどの天気痛による急な体調不良が心配となります。対策のために薬を服用されている方は事前に準備をしておきましょう。
来週は低気圧が発達し、気圧変化大きく
10日(火)は高気圧に覆われて穏やかに晴れていますが、週後半にかけては低気圧が発達して本州を通過する予想です。このため、気圧変化が大きくなります。広範囲で雨となり、強まるところが多くなる見込みです。
天気痛のランクは「警戒」や「注意」が多くなり、天気痛持ちの方にとってはGW明けでお休みしていた身体にとってツライ週の始まりとなりそうです。
また、気温は暖かく湿った空気が流れ込むため、雨が降っていても20℃を超えて、不快な蒸し暑さも感じられそうです。ぐずついた天気のため身体へのストレスがたまりやすくなることも多くなりますので、注意してお過ごしください。
この先も「注意」や「やや注意」が続く
天気痛は「気圧」がポイント
晴れや雨などの天気の変化だけでなく、気温や湿度のほか気圧なども大きく関係していると言われています。
特に気温・湿度については、「暑い・寒い」、「湿っている・乾燥している」など、日々の体感で変化を感じられますが、気圧の変化についてはなかなか体感で感じることができません。
ウェザーニュースの天気痛予報は、原因となる気象要素の中でも、肌で実感しにくい気圧の変化に着目して天気痛の予測ロジックを組み立てています。
(2)1日2回、ほぼ決まった時間で繰り返す気圧のアップダウン(大気潮汐)
一方で、天気図には明瞭に表現されることがないが天気痛を感じるパターンがあります。これは「大気潮汐」が関係している可能性があると考えられています。
大気潮汐を分かりやすく説明すると、昼間に太陽光で大気が温められることや日没後に冷やされることなどよって発生する周期的な気圧変化の事を指し、図のように1日2回、気圧のアップダウンを繰り返す半日サイクルの変動の気圧変化となります。
この周期はヒトの生体リズムの周期と一致している可能性があり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/1000レベルの変化となっていますが、天気痛の引き金となります。
この変化は一般的に9時頃と21時頃に高く、3時頃と15時頃に低くなります。低気圧や台風などが存在しない時でも気圧の変動幅は数hPa程度あるようです。
このアップダウンの変動の幅が平均的な状態より大きくなった時にも天気痛発症のリスクが高まるということもこれまでの調査から分かっています。
(3)周期性のある小さな気圧変動
最後に、微気圧変動と呼ばれるもので先ほどの大気潮汐よりも小さな変化となり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/10000レベルのごく微小な変化に相当するものです。
微気圧変動の例としては、低気圧接近時や積乱雲の発生時、山越えの気流の影響で発生します。
微気圧変動に伴う気圧変化量1hPa以下で、継続時間は数分から数十分程度と短いですが、発生すると1日に複数回押し寄せるパターンが多いです。
上記2パターンよりも小さく細かい振動ですが、天気痛に敏感なセンサーをもった方はこのような微小な変化でも影響があると考えられています。