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暖かくなってクモが活発に 巣などはどう対策する?

2022/05/06 12:11 ウェザーニュース

気温が上がってくると、虫たちの活動も活発になってきます。

殺したくないけど見たくもない、やっかいな虫がクモ。出現しやすい場所や理由、対策まで、虫ケア用品大手のアース製薬に教えていただきます。

クモに遭遇しやすい場所とは!?

庭や車庫などで巣に触ってしまったり、室内で壁を歩くクモにギョッとしたりすることはないでしょうか。ただ、「クモを殺してはいけない」「クモは縁起のいい虫」などと言われているため、ツブしたり殺虫剤などを使いたくないという声もあります。クモ対策は、なかなかやっかいです。

「ほとんどのクモは無害で、むしろ害虫を食べてくれる“益虫”です。また、基本的には屋外で生息するもので、攻撃性もありません。性質に合わせた対策を取れば、“不快な遭遇”は減らすことができます」と、アース製薬の担当者は説明します。

そもそも、クモはどんな所にいるのでしょうか。
「クモが出現することが多いのは、コバエなどクモのエサとなるものが発生する場所です。キッチンの四隅やシンクの下、観葉植物の周囲などです。

家の中や家の周囲で見かけるクモには、巣を張って獲物を捕獲するタイプ(造網性)のクモと、巣は張らず徘徊して獲物を捕獲するタイプ(徘徊性)のクモがいます。造網性には、オオヒメグモやマダラヒメグモ、イエユウレイグモ、ジョロウグモなどがいます。徘徊性のクモは、ハエトリグモ、アシダカグモなど。飛び跳ねたり、素早く動くことが多いです」

クモが来ない家にする!?

苦手な人にとっては、クモの姿を見るだけでもゾッとしてしまいます。

「クモは、特別に薬剤に強いわけではないので、クモ専用または不快害虫用スプレータイプの殺虫剤などが使えます。

ただ、クモのほとんどは益虫です。例えばハエトリグモ(チャスジハエトリ)は1日に蚊を4〜10匹食べるとされており、アシダカクモの主なエサはゴキブリです。室内でクモを見つけたときに駆除することもあるでしょうが、クモを侵入させない、寄せ付けない対策も効果的です」

家の中にクモが“来ない”ようにするためには、どうすればよいのでしょうか。

「まずは、エサとなる小さな虫を発生させないようにします。コバエのほか、小さいゴキブリなどもエサとなるので、ゴミの始末などに気をつけましょう。クモが屋外から侵入しないよう、隙間を作らないようにするのも大切です。また、侵入しやすい場所にあらかじめスプレーすることで、1ヵ月月程度クモを寄せ付けなくするクモ用の虫ケア用品を利用してもよいでしょう。ピレスロイド系の有効成分を使っているものですが、哺乳類は分解できるので、ペットや小さなお子さんのいる家庭でも安心してお使いいただけます」

屋外でも嫌なクモの巣には

クモの巣もやっかいです。駐車場や玄関などで掃除したのに、また張っていたという経験がある人も多いのではないでしょうか。

「クモは同じ場所に巣を張る習性があります。玄関や軒下などクモの巣を張らないようにするためには、シリコーン効果のあるスプレーが有用です。巣を取った後に、やや広めにスプレーします」

なるほど、これらの方法ならクモに私たちの“見えないところ”で活動してもらえそうです。古くから大切にされてきたクモですから、上手に共存していきたいものです。

ただし、最近は、本来日本に生息していなかった背中の赤い模様が特徴の「セアカゴケグモ」が全国的に発見されています。有毒ですので、見つけても安易に触れないように注意しましょう。
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