電力の需要は季節によっても、日によっても、時間帯によっても変動します。天候による影響も大きく、季節では夏や冬、天気では暑い日や寒い日にそれぞれ需要が伸びる傾向です。また、平日と休日の差もあり、平日は工場や企業での使用が増えるため需要が大きくなります。

この需要変動に対応するため、電力会社は需要をあらかじめ予測し、想定される電力需要を十分にまかなえる分の供給力を、様々な発電方法を組み合わせて確保しています。

発電の方法や燃料の種類によって、出力を変えやすいものと変えにくいものがあり、原子力発電や地熱発電などは簡単には出力を変えにくく、石油火力発電や揚水水力発電などは出力をすぐに変えやすいという特徴があります。

太陽光発電は「グリーン電力」の代表で、2012年に再生可能エネルギー固定価格買取制度が導入されてから急速に供給力を伸ばしています。しかし「自然変動電源」とも呼ばれるように出力は天気次第になり、電力会社の意図で出力を変えるのが難しい発電方法です。そのため、他の発電方法をどの程度確保するかを決める際に、日照の予測などが重要となってきます。

グリーン電力とは、太陽光、風力、水力、地熱などの再生可能エネルギーを用いて発電した電力のことです。地球環境への配慮を優先する企業では、自前でこれらの発電設備をもつほかに、電力会社から「グリーン電力を買う」ことが盛んに行われています。電気自体は同じものですが、通常料金に上乗せして支払うことで、グリーン電力にかかるコストへの補助や導入促進にあてられ、地球温暖化を防止することに貢献できるという仕組みです。

今年3月には、寒さで電力需要が急増したことや、地震の影響で発電所が運転停止していたことで、電力需給が逼迫した日がありました。ゴールデンウィーク中は逆に、連休で工場や企業の電力需要が減ることに加え、太陽光発電による供給が多くなる予想で、電力需給に大きな余裕が出来る見通しです。

ウェザーニュースの予測では、東京電力管内の太陽光発電量は最大で約1350万キロワットに達するとみています（12時頃）。この時間帯の需要は約2650万キロワットと予想されるため、その時間帯は50%超が太陽光発電でまかなえる見通しです。

再生可能エネルギーを活用したグリーンな電力を活用できる良い機会ですので、ゴールデンウィーク中の晴れた日には洗濯や掃除などでグリーンな電力をぜひ有効にご活用ください。
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