今日6日(水)の西・東日本は移動性の高気圧に覆われて広く晴天が広がっています。富士山頂付近ではブーメランのように見える不思議な雲が現れました。

静岡県と山梨県からも見えていて、気象衛星「ひまわり8号」にも雲の様子が移っています。

この雲は上空の風が強いときに発生する「吊るし雲」の一種です。吊るし雲は、高い山の風下に現れます。

上空の風に乗って流れる普通の雲と違い、いちど出現すると場所がほとんど動かず、「吊されて」いるように見えるので「吊るし雲」と呼ばれています。

吊るし雲は
　・上空の風が強い
　・湿った空気が存在する
という状況の時に発生しやすくなります。

上空の強い風が高い山を越えたり回り込んだりするときに風下側で空気の波が起こり、風が上昇している部分で雲ができます。

時間が経過しても空気の波の形状は急には変化せず、風が上昇する場所で雲が出来て、風が下降する場所では雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えるのです。

強風が生み出す不思議な雲のアートです。
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写真：ウェザーリポート（ウェザーニュースアプリからの投稿）けんさん