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東電管内の電力需要は峠越え 安心はできず停電回避へ節電継続を

2022/03/22 20:29 ウェザーニュース

昨日の段階から、電力需給が逼迫するため節電が呼びかけられた今日の関東地方。東京電力管内では夕方の需要ピークと予想される時間帯を過ぎ、雨や雪もほとんど止みました。電力需給の危機的状況を脱しつつあります。

ただ、予備供給力にまだ大きな余裕はなく、油断をして電力を消費し始めると再び逼迫のおそれがあるため、引き続き節電にご協力ください。

一時は需要が供給量を上回る時間帯も

ウェザーニューズでも独自の電力需要予測をもとに、朝から節電を呼びかけました。

朝のうちは、電力使用量よりも供給量が多くなっていたものの、10時頃からは供給量よりも電力の使用量が上回りました。15時頃からは供給量が増えたため、再び電力使用量は100%を下回るようになっています。

電力使用量は概ね4500万kW前後で推移し、やや増えると予想されていた夕方頃も、多くの方が停電対策で節電を行ったためか、実際の電力使用量はやや少なくなりました。

体感報告を加味したウェザーニュースの独自予測

今回、実際に使われた電力量の推移は、今日22日(火)朝の段階で、ウェザーニュースが独自に算出した電力需要量の予測と傾向は概ね一致していました。(冒頭の青い折れ線グラフ)

ウェザーニュースの独自予測には、気温の予想に加えて、アプリユーザーから寄せられる暖かい・寒いなどの"体感"報告解析も機械学習で取り入れており、実際に生活する方の体感・それによる行動に沿った予測となっています。

昼間は厳しい寒さ ただ、電力使用量は大幅に増えず

ウェザーニュースでは、この独自の電力需要予測の精度を高めるために、昼頃にアプリユーザーが報告する体感の項目に、急遽"極寒"という項目を追加しました。この"極寒"という項目は通常この時期にはないものですが、一年でも数回あるかないかという、真冬の時期を下回るような寒さとなっていた今日の電力需要予測には、大切な情報となりました。

東京におけるアプリユーザーからの報告をみると、極寒を増やした12時以降は約3分の1の方は極寒と感じており、それ以外の方のほとんどは寒いという項目を選択していたことがわかりました。

ただ、この寒さにもかかわらず冒頭のグラフを見ると、実際の電力使用量は夕方にかけて少しずつ減っていきました。これは、多くの方が少しずつ節電に協力をいただいた結果が表れているのかもしれません。
>>〔写真〕家庭で実践された節電

電力需要は峠越えも節電は継続を

供給量が増えたものの、需要量との差にはまだ大きな余裕はなく、電力需給はひっ迫した状態であることには変わりありません。ここで通常通りに電力を使用してしまうと、一気に電力使用量が跳ね上がり、停電が発生してしまう懸念もあります。

使用していない部屋の電灯は消す、可能な範囲で暖房の設定温度を下げるなど、引き続きできる限りの節電にご協力ください。

また、明日の朝も冷え込みが続きます。今日の積雪が太陽光発電パネルに残っている影響などで、電力供給量が十分にまかなえず、場合によっては再び需要が供給に近づく可能性もあります。明日の朝も最新の情報を確認して、大幅な使用電力増加に繋がるようなことはせずに、無理なく暖かくしてお過ごしください。