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週刊地震情報 2022.3.13 兵庫県内陸部で震度3 石川・能登は地震活動活発

2022/03/13 10:57 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された地震回数は前週に比べるとやや多くなりました。

地震が目立つのは関東や東北の太平洋沿岸。西日本は内陸部を中心に地震が起きています。また、石川県能登半島で地震が多発しました。震度3以上の地震は4回発生しています。(3月7日~13日10時の集計)

国内:兵庫県の内陸部で最大震度3の地震

兵庫県南東部の地震
11日(金)17時59分頃、兵庫県南東部を震源とするマグニチュード4.1、深さ15kmと推定される地震が発生しました。この地震で兵庫県三田市や丹波市、京都府福知山市などで最大震度3を観測しています。地震のメカニズムは東西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、横ずれ成分を含んでいると解析されています。

今回の震源の少し東側では去年12月にマグニチュード3.7で震度3、2007年には今回とほぼ同じ震源でマグニチュード3.9で震度3の地震が起きているものの、知られている活断層はなく、それほど地震活動が活発な領域ではありません。

兵庫県は山崎断層帯や有馬−高槻断層帯、阪神淡路大震災を引き起こした六甲・淡路島断層帯など、瀬戸内海に近いエリアに多くの断層帯が分布しています。この中で、政府の地震調査研究推進本部による今後30年以内の地震発生確率が最も高いのは、山崎断層帯の0.1%~1%(マグニチュード7.7程度)です。逼迫しているとは言えないものの、大地震のリスクは十分にありますので、定期的な対策の確認を行うようにしてください。

国内:石川県能登地方で活発な地震活動

能登半島の地震活動
石川県能登地方では3月に入り、地震活動が活発になっています。前週は3日続けて震度1の地震が発生していましたが、この1週間では震度3以上の地震が相次ぎました。

8日(火)は1時06分にマグニチュード3.9、1時58分にマグニチュード4.8。10日(木)は17時24分にマグニチュード3.6、19時32分にマグニチュード3.7の地震が発生しています。11日(金)以降も有感地震が続いていて、1週間の発生回数は13回に達しました。

今後も震度4〜5弱、場合によってはそれ以上に達するような強い揺れを伴う地震の発生の可能性があります。震源に近い地域では引き続き注意が必要です。

世界:フィジー近海でM6.1の深発地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな地震はフィジー近海で発生したマグニチュード6.1です。

日本時間の7日(月)午後に南太平洋・フィジーの南の海域を震源とするマグニチュード6.1、深さが約582kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは東北東ー西南西方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。震源が深かったため、津波の発生や揺れによる被害はありませんでした。

フィジー近海は太平洋プレートとオーストラリアプレートが複雑に入り組んでいて、地震が多く発生している領域です。今回と同じような大きな深発地震も多く、先月2月17日にマグニチュード6.8が起きたばかりでした。さらに大きな地震としては去年10月のマグニチュード7.3があり、2018年にはマグニチュード8.2とマグニチュード7.9の地震が相次いで発生しています。

深発地震でもマグニチュードが大きくなれば、地上まで伝わる揺れも大きくなりますので、油断はできません。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。