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パプアニューギニア マナム火山で噴火が発生 噴煙は高度1万5000m超

2022/03/09 02:12 ウェザーニュース

今日3月8日(火)夕方、パプアニューギニアのマナム火山で噴火が発生しました。気象衛星からの観測では、噴煙は海抜高度1万5000m以上に到達しているものとみられます。

この噴火による日本への津波の影響はありません(2:00 気象庁)。
※気象庁は19時50分に臨時の情報を発表し、1月のトンガの火山噴火時のような津波が発生しないか監視していました。

マナム火山は1974年以降たびたび規模の大きな噴火を起こしていて、近年も活発な火山活動を続けています。噴煙の高さのみで噴火の規模は比較できないものの、昨年10月にも今回と同程度まで噴煙を上げる噴火を起こしています。また、2015年7月には噴煙を高度2万メートル近くまで上げる噴火を起こし、噴石での人的被害が生じていました。


(更新)22時00分時点でのウェザーニュースによる見解です。
21時現在、周辺地域で津波は観測されていません。また、火山から約2,000km離れたグアムでは有意な気圧変化が観測されていないため、1月のトンガの火山噴火時のような空振による潮位変化が生じる可能性も低いとみられます。

(更新)気象庁も23時に新たな情報を発表し、
「日本へ津波の伝わる経路上にある太平洋上の海外の観測点で、現在、有意な潮位変化は観測されていません。」
としています。

(更新)0時時点でのウェザーニュースの見解です。
仮に1月のトンガの火山噴火と同じスピードで空振が伝わるとすれば、本州でも23時頃から気圧や潮位の変化があってもおかしくありませんが、今のところ有意な観測値の変化はありません。空振による津波の可能性は低いと言えそうです。

(更新)1時時点でのウェザーニュースの見解です。
空振津波だけでなく、通常の速度の津波が発生した場合に日本に到達し始める時刻も過ぎていますが、現時点で有意な潮位変化は観測されていません。また、現地でも噴火の継続の様子はみられません。

(更新)気象庁は2時に情報を発表し、「日本への津波の影響はない」としました。

噴煙の状況次第では航空機に影響も

噴火により多量の火山灰が大気中に放出されると、それを吸い込んだ飛行機のエンジンが停止したり、操縦席の窓ガラスに傷が付いて見通しが利かなくなるなど、航空機の運航へ重大な影響を及ぼすおそれがあります。

今後の火山灰の状況次第では、パプアニューギニアを発着する旅客機をはじめ、付近を通過する国際線の航空便の経路変更などで、遅延等の影響が生じる可能性があります。

噴火による潮位変化の可能性は気象庁が調査中

今年1月にトンガの火山フンガトンガ=フンガハアパイで大規模な噴火が発生した際には、通常とは異なる津波が発生して、日本にも津波が到達しました。

今回のマナム火山の噴火により津波が発生するかどうかはわかりませんが、気象庁が潮位変化を監視する旨の発表を行いました。
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