長ネギとして一般的に知られているのは根深ネギと呼ばれるもので、関東を中心に秋から冬にかけてが旬になります。

「品種としては、深谷ネギ、下仁田ネギなどがあります。また葉ネギは主に関西で栽培されていて、九条ネギが有名です。長ネギは白い部分が長く、主にこの白い部分を食べますが、葉ネギは緑の葉の部分が長く、白い部分も緑の部分も食べるところに違いがあります。

また、今の時季は長ネギでも“泥ネギ”といわれる、土付きのものが出回ります。泥ネギは収穫後に洗わずそのまま出荷されるもので、庭やプランターの土に埋めておくことができます。こうすると長期間柔らかく、鮮度の良いままでおいしく食べられるので、少しずつおいしいネギを食べたいというお客さんにオススメしています」（大久保さん）

今が旬のおいしい長ネギの見分け方を教えてください。

「今の時季の長ネギは、冬の寒さにあたると糖質とペクチンが増加していっそうおいしくなりますが、なにより鮮度が命です。

まず、白い部分の表面にハリやツヤがあってみずみずしいものが新鮮です。鮮度が落ちてくると、白い部分が乾いてきてカサカサし、縦に伸びる繊維がはっきりしてきます。こういうものは避けましょう。

次に、葉の先端の部分がしおれているものは鮮度が良くありません。緑の色が鮮やかでピンと張っているものを選びましょう。さらに根の切り口がきれいで乾いていないものは鮮度が良い証拠です」（大久保さん）

鮮度の他にも、おいしい長ネギを見分ける方法があるそうです。

「長ネギは、白い部分に陽が当たると緑色に変わります。そこで、白い部分が伸びてくるにつれて何度も盛り土をしていき、白い部分が長くなるように育てます。

こうして丁寧に育てられた長ネギは、白い部分と緑の部分の境目がはっきりします。この白と緑のコントラストがはっきりしているネギは、旨みのあるしっかりとした味で、おいしいといわれています。

また、全体がしっかりと巻いて、重量感があるものはより甘みが感じられます。さらに白い部分の太さが均一でまっすぐなものは上ものなので、見つけたらぜひお買い求めください」（大久保さん）

長ネギを買ったら、新聞紙に包んでから立てて冷暗所で保存するのがおいしく長持ちさせるコツだそうです。

長ネギにはビタミンCや鎮静効果のあるアリシンが含まれている健康野菜です。太くて柔らかく甘みのある今の時季の長ネギを上手に選んでおいしくいただきましょう。
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