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七十二候「霞始靆」 霞、霧、もや それぞれの違い

2022/02/22 18:11 ウェザーニュース

春になると気温が上がり、遠くの景色が白くボンヤリと見えることはありませんか?

空気が澄んでいる秋や冬は、遠くの山もきれいに見ることができますが、春になると白くボンヤリと見えますよね。それが「霞」という現象です。

2月24日(木)から七十二候「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」、霞についてご紹介します。

一緒に使う言葉で変わる

霧、もや、霞は一見すると同じように見えますが、表現の面から見ると違いがあります。

霧やもやは「かかる、たちこめる」とよく言いますが、霞に対しては主に「たなびく」という言葉を使います。

たなびくとは、霞や雲が横に長く引くようなような形で漂うことです。さらに、霞は夜になると「朧(おぼろ)」と名称がかわります。

一緒に使う動詞・季節・時間帯で微妙な違いがあることがわかります。

霞、霧、もや それぞれの違い

冒頭で紹介した霞は、主に春に使用される言葉です。春以外の季節では、霧やもやと呼ばれるようになります。

「じゃあ…霧、もや、霞って全部同じなの?」現象としては同じですが、実際は以下のように定義付けされています。

【霧】
微小な浮遊水滴により、視程が1km未満の状態(気象庁より)
【もや】
微小な浮遊水滴や湿った微粒子により視程が1km以上、10km未満となっている状態(気象庁より)
【霞】
空気中に浮かんでいる様々な細かい粒子のため、遠くがはっきり見えない現象。また、霧や煙が薄い帯のように見える現象。(デジタル大辞泉(小学館)より)

霧ともやは気象用語として使用されていますが、霞に関しては異なり、天気予報などで使われることはないようです。

季節によって「空の色」が変わる!?

図の上段の写真は、4月と10月の空の写真です。どちらも16日の16時頃のものですが、随分色が違います。

10月の方は、濃い青で、奥行きさえも感じます。一方、4月の方は白っぽい青でボンヤリしています。ではなぜこんなにも違いが出るのでしょうか。

晴れをもたらす高気圧は、実は季節によって出身地が異なります。春と秋はともに大陸育ちで、空気中に含んでいる水蒸気が少なく、乾燥しています。

しかし、春の大陸は雪や氷が溶け、植物があまり生えていません。そのため土やホコリが舞いやすく、空気中に塵や水滴が増えます。

空気中に粒子の大きい塵や水滴があると、太陽光は様々な色(波長)の光が合わさった状態のまま散乱します。そのため、空は白っぽく見えてしまうのです。

では秋はというと、空気中には塵や水滴がほとんどありません。

あるのは小さい粒子の酸素分子と窒素分子で、この分子たちは太陽光の持つ7色の光の中の青や紫など波長が短い光を強く散乱します。そのため、青々と見えるのです。
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写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
コンチチさん

参考資料など

気象庁HP「霧や視程に関する用語」

https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kori.html

goo国語辞書「霞の意味」

https://dictionary.goo.ne.jp/jn/41169/meaning/m0u/

暦生活「雨水」
https://www.543life.com/season-usui.html

違いがわかる事典「「霧(きり)」と「靄(もや)」と「霞(かすみ)」の違い」

https://chigai-allguide.com/%E9%9C%A7%E3%81%A8%E9%9D%84%E3%81%A8%E9%9C%9E/