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週刊地震情報 2022.2.20 震度4以上は去年5月以来 宮城県沖でM5.3の地震

2022/02/20 11:34 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された地震回数は前週に比べると少なくなりました。

関東から北日本にかけての太平洋側で地震の発生が目立ちます。この期間に発生した震度3以上の地震は2回です。(2月14日~20日10時の集計)

国内:宮城県沖でM5.3 広範囲で震度3以上の揺れ

宮城県沖の地震
18日(金)11時55分頃、宮城県沖を震源とするマグニチュード5.3、深さ52kmと推定される地震が発生しました。この地震で宮城県大崎市や石巻市などで最大震度4、岩手県から宮城県、福島県の広い範囲で震度3の揺れを観測しています。

宮城県沖を震源とする震度4以上の地震は、去年5月1日に発生したマグニチュード6.8(最大震度5強)以来です。地震のメカニズムは東西方向に圧力軸を持つ逆断層型とみられます。

プレート境界の地震多発領域

宮城県沖の震源分布
今回の地震は前述した去年5月のマグニチュード6.8の地震の震源に近く、メカニズムも同様です。宮城県沖は太平洋プレートが陸のプレートに沈み込んでいるいて、深さ50km前後はプレートの境界に近く、地震が多発している領域です。

2013年8月にもマグニチュード6.0、最大震度5強の地震が起きており、2011年の東日本大震災を引き起こした巨大地震の直後となる4月には、マグニチュード7.2の強い地震も発生しました。

政府の地震町研究推進本部は、30年以内に宮城県沖のプレート境界で起きるマグニチュード7.9程度の地震の発生確率が20%、マグニチュード7.0~7.5程度の地震の発生確率を90%程度としています。日頃からの対策をしっかりと行ってください。

世界:フィジー近海で深発地震 M6.8も大きな影響なし

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな地震はフィジー近海で発生したマグニチュード6.8です。

日本時間の17日(木)早朝に南太平洋・フィジーの南の海域を震源とするマグニチュード6.8、深さが約535kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは東北東ー西南西方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。震源が深かったため、津波の発生や揺れによる被害はありませんでした。

フィジー近海は太平洋プレートとオーストラリアプレートが複雑に入り組んでいて、地震が多く発生している領域です。今回と同じような大きな深発地震も多く、最近では去年10月にマグニチュード7.3の地震が起きました。また、2018年にはマグニチュード8.2とマグニチュード7.9の地震が相次いで発生しています。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。