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週刊地震情報 2022.2.13 石川・能登半島で震度3 昨年春からの活動が依然継続

2022/02/13 10:28 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された地震回数は前週とほぼ同じ水準です。

東北南部から東海にかけての東日本を中心に地震が多く、9日(水)頃は沖縄本島の北西沖で地震が多発しました。この期間に震度3以上の地震は1回発生しています。(2月7日~13日10時の集計)

国内:石川県能登地方でM4.1 地震活動が続く地域

石川県能登地方の地震
7日(月)17時59分頃、石川県能登地方を震源とするマグニチュード4.1、深さ13kmと推定される地震が発生しました。この地震で石川県珠洲市と能登町で最大震度3を観測しています。

石川県能登地方の地震で震度3以上を観測するのは昨年12月31日以来です。防災科学技術研究所の速報解析によると、地震のメカニズムは北東ー南西方向に圧力軸を持つ逆断層型とみられます。

この領域は昨年春から地震活動が活発になっています。9月16日にはマグニチュード5.1、震度5弱の一連の活動で最も強い地震が起きており、その後も1か月に1回程度のペースでマグニチュード4程度の地震が発生している状況です。

地震活動の要因については不明な部分が多く、今後も活動が継続する可能性があります。狭い範囲ではあるものの、引き続き震度4~5弱の揺れに備えが必要です。

世界:大西洋でM6.2の地震 陸地からは離れた震源

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も大きな地震は大西洋で発生したマグニチュード6.2です。

日本時間の8日(火)夜に大西洋中央海嶺を震源とするマグニチュード6.2、深さは約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

大西洋中央海嶺は大西洋を南北に伸びるプレートの境界です。今回の震源付近は南アメリカプレートとアフリカプレートの境界に当たります。海嶺の周辺では離れあうプレート境界と直交する横ずれ状の断層である、トランスフォーム断層が発達し、横ずれ型の断層を引き起こします。

今回の震源に近い領域ではマグニチュード7クラスの地震も起きており、最近では2016年にマグニチュード7.1の地震が発生しました。震源が浅く規模の大きな地震が起きても横ずれ型の地震がほとんどであるため、被害を及ぼすような津波を引き起こすことは稀です。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。