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関東で大雪予想 車のスタックに警戒 立ち往生したときの脱出法

2022/02/09 14:40 ウェザーニュース

明日10日(木)は、南岸低気圧の影響で、東京をはじめとする関東の平野部でも大雪のおそれがあります。

大雪の際に起こりやすいのが、車が前後に進まなくなるスタックといったトラブルです。雪国では、スタッドレスタイヤに履き替え、車にはいつもスコップを積んでいるのが当たり前ですが、都会ではそうはいきません。

明日は積雪が多くなってきたり、雪道の運転に慣れていない場合は、スタッドレスタイヤを装着していても、できるだけ車の運転は避けるようにしてください。万が一車がスタックしてしまった場合の対処法を紹介します。やむを得ず車で移動しないといけない場合は、記載の注意点を事前にご確認ください。
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スタックとは?

スタックとは、道のぬかるみや雪道などに車のタイヤが埋まり、動けなくなってしまう現象のことです。

普段慣れていない雪道でタイヤが雪で滑って空回りしたらパニック状態になります。しかし、危機的場面でのリカバリーの方法を知っていれば、そんなにあわてることはありません。

車がスタックしてしまったら、ドライバーは何をすべきで、何をしてはいけないのか。取材や日常生活で毎日車を運転している長野県在住のジャーナリスト・小沢博さんに危機的場面での”雪国の常識”を教えてもらいました。

タイヤが空回りしたら

【1】脱出しようと焦ってアクセルをふかすのは厳禁です。雪国のドライバーはたとえスタッドレスであっても動き出す時にアクセルを強く踏むことはしません。アクセルをそっと踏むフェザータッチで足先に神経を集中させて車を少しだけ進ませるような感覚で操作しています。

【2】それでもタイヤが空転するようなら車を少しバックさせてみましょう。少しでも後ろに動いたら、またゆっくり前へ。このとき、ギアチェンジを素早くすることが肝心。シフトノブをうまく使ってギアをD(ドライブ)またはL(前進)と、R(後退)を繰り返し、タイヤの接地面を踏み固めましょう。車を前後に揺さぶりつつ、行けそうな感覚があればグイっと脱出します。ただし、アクセルは踏み込み過ぎないように。

タイヤのグリップ力を増す方法

【3】雪国では、道路脇に砂袋が置かれていることがあります。砂をまいてグリップ力を高め、脱出に利用します。都会には砂は用意されていませんので、毛布、車のフロアマット、板、厚手のタオルなどを砂代わりにして駆動輪の前にかませてみましょう。かませた物が勢いよく飛び出すことがあるので人を遠ざけてください。最終手段としては、タイヤの空気圧を下げる方法もあります。

雪を掻き出す場合

【4】タイヤ周辺の雪を取り除くことも大切です。雪国では車を停めておくと、車体周辺に雪が積もり、スコップで掻き出すことがよくあります。特に足回りの雪を取り除かないと、なかなか発進できません。都会でも車が立ち往生した場合は、雪の掻き出しを行ってください。

スコップは必需品ですが、なければチリトリ、バケツ、フライパン、板などでも代用できます。何もなければ足でタイヤ周辺を踏み固め、なるべく平らにしましょう。

人に手伝ってもらう場合

自力で脱出できないときは、同乗者や通りがかりの人に車を押してもらいましょう。雪国で車がスタックしたとき、こうした助け合いはよく見られる光景です。FR車(フロントエンジン、リアドライブ)の場合は、後部座席に何人か乗ってもらい、駆動輪の荷重を高めるのも有効です。

ノーマルタイヤを想定した最低限の対処法をまとめてみました。また、路面凍結(アイスバーン)時などの走行法にはふれていませんが、急発進、急ハンドルは厳禁です。
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最新の雪情報の確認を

雪の日は自家用車のタイヤをチェックし、急なハンドル・ブレーキ操作を控えるなど、通常よりも安全な運転を心がけましょう。なにより「自分の技量では、今日は危ない」と感じたら、運転そのものを控えることも大切です。

明日10日(木)は、昼から翌日11日(金)朝までが雪が強まりやすいため、朝に移動した方が帰宅できなくなるおそれがあります。積雪が多くなると雪がとけずに残るため、翌日11日(金)以降にも影響が長引くことが懸念されます。高速道路は通行止めが予想され、一般道も多くの雪が積もってスタッドレスタイヤを装着していても車の運転が難しくなります。

首都圏ではノーマルタイヤがほとんどですから、5cmの積雪でも車はスリップして交通が混乱するのは当然です。特に坂道には要注意です。ノーマルタイヤでの車の運転は控え、スタッドレスタイヤやチェーンを装着していても十分に注意して慎重な運転を心がけてください。
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参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
ゴンからの手紙さん