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東京の大雪予想 変化しやすい影響 その見積もりは?

2022/02/08 19:10 ウェザーニュース

今週10日(木)は南岸低気圧の通過により、東京でも大雪となる予想です。都市部で雪が積もると生活への影響が大きくなってしまいますが、積雪具合によってその影響も変わってきます。

関東で雪が降る際の予想は非常に難しく、2月8日夕方時点では東京で積雪10cm予想ですが、まだ変化する可能性もあります。そのため、いろいろなケースを想定しておくことが大切です。どのくらいの積雪で、どのような影響が生活に出るのかを、前回10cmの積雪を観測した1月6日と比較してまとめました。
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前回より積雪が多くなった際の影響(積雪20cm以上)

雪の降っている間の気温が低く氷点下になったり、雲が発達して雪の降り方が強まると、積雪が増えやすくなります。また、雪の降っている時間が長い場合も、雪が積もりやすくなるので、このような時には、前回の1月6日よりも積雪が多くなるおそれがあります。

東京都心で積雪が20cm以上となった、2018年1月や2014年2月の時を例に推測しました。

【交通機関の広範囲での停止】


多くの鉄道路線が運転見合わせ、高速道路は通行止め、一般道も多くの雪が積もってスタッドレスタイヤを装着していても車の運転が難しくなります。

また、今回は昼から翌朝までが雪が強まりやすいため、朝に移動した方が帰宅できなくなるおそれがあります。積雪が多くなると雪がとけずに残るため、翌日11日(金)以降にも影響が残ってしまいます。

【生活品や食料品の品薄】


自家用車を運転できなくなると、歩いてたどり着ける近所のスーパーやコンビニに需要が集まり、品薄状態になります。さらに、積雪が残り道路や鉄道などの影響が長引くと、生活品や食料品などを店舗に供給できず、不足に拍車がかかってしまいます。
【停電】
南岸低気圧による雪は、湿った重い雪になりやすく、電線などにも多く積もってしまいます。それが強風で煽られるとショートして停電の発生するおそれがあります。

停電が発生すると灯りが消えてしまうことはもちろん、エアコンなどの暖房も使えなくなり、寒さ対策が急務になります。カイロなども準備しておいてください。また、インターネット機器も使えなくなるので、自宅で仕事をされる方は、代替手段の検討も必要です。

1月6日と同程度の積雪での影響(積雪10cm前後)

前回1月6日に東京都心で観測された積雪は10cmでした。まったく同様とは限りませんが、その時の同程度の影響が出てしまうおそれがあります。
【一部の高速道路で通行止めの発生】
全域で通行止めとまでは行かないものの、除雪作業が追い付かず、通行止めになる道路が出てもおかしくない積雪です。迂回ルートの検討や時間に余裕を持った移動が必要です。一般道は通行止めにはならないにしても、雪道の運転に慣れていない方は運転を避けた方がよいレベルです。1月6日もスタックが多く発生していました。

【鉄道やタクシー混雑は必至】

運行できる路線と、見合わせする路線が混在する可能性があり、タクシーや運行している路線へ人が集中して、混雑が避けられない状況となることが想定されます。雪が積もり始める前に移動をする、または移動せずに自宅での勤務を選択するなど、事前に移動しなくて済む方法の検討も必要です。

積雪が少ない場合の影響(積雪5cm以下)

一方、気温があまり下がらなかったり、雪の降り方が弱いと積雪が少なくなる可能性も考えられます。

【公共交通機関への影響は少ない】

電車やバスなどの公共交通機関が止まるようなことはないものの、混雑による遅延の発生は考えられます。

【転倒に注意】


ただ、歩道や道路には雪が積もるため、ノーマルタイヤでの運転は非常に危険になります。スタッドレスタイヤを装着していない車での運転は避けるようにしてください。また、歩く際の足元も悪くなるため、滑りにくい靴を履くなどの対応は必要です。

いろいろケースを想定して、最新情報の確認を

東京都心など関東の都市部で雪が積もると生活への影響が大きくなってしまうことは事実です。

いろいろなケースを想定して事前の準備を行い、一人ひとりが対策を講じることで影響を緩和することに繋がればと思います。最新情報を確認して、大きな混乱が生まれないように行動していきましょう。

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