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西日本にブライトバンドが出現 山間部は路面状態に注意

2022/02/08 10:40 ウェザーニュース

今日8日(火)は低気圧が九州南岸を通過して、西日本太平洋側で雨の降っているところがあります。雨雲レーダーを見ると、高知県の室戸岬付近にドーナツ状のエコーが現れました。これは「ブライトバンド」と呼ばれる現象です。

雪→雨への変化でレーダーが過剰反応

雨雲レーダーは通常、雨粒や雪の結晶などに反応して、雨雲を描きます。

ブライトバンドは、回転するレーダーが上空で雪から雨に変わっている部分(融解層)をとらえたときに発生する現象です。この雪が雨に変わっている層では、粒子の大きさや落下速度が変化することで、レーダーの反射率が急増するために、雨雲レーダーにリング状の周りより強いエコーが見られます。

ブライトバンドが見えたときの3つのポイント

1.強い雨が降っているとは限らない
あくまでもレーダーが強く反応しているだけで、リング状の強い雨雲がかかっているわけではありません。

2.上空は雪
ブライトバンドが出ているということは、地上が雨でも周辺の標高の高いところでは雪の可能性が高くなります。

3.リングの大きさが決め手
リングの大きさが小さくなるということは雪と雨の境目が低い高度に移ってきていることを示唆するため、地上でも雪に変化することが多いと言われています。

今後、レーダーを見る際のひとつの豆知識としてご参考ください。

雨雲や雪雲は減少傾向

低気圧に近い鹿児島県の平島(たいらじま)では7時までの1時間に35.5mmの激しい雨を観測したものの、九州本土や四国は1時間に1〜5mmほどの弱い雨になっています。このあとはさらに雨雲が減少傾向で、雨の降り方が強まることはありません。

九州山地や四国山地では雪やみぞれになっているところが多く、芝生にうっすらと積もっているところもあります。峠道などでは念のため、路面状態にご注意ください。
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