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海苔が一番美味しい季節は「冬」 どんな栄養があるの?

2022/02/05 10:48 ウェザーニュース

海苔といえば、巻き寿司や朝ごはんに焼き海苔や味付け海苔としておなじみの食材です。

1年中食べることができますが、実は冬が収穫の最盛期で、一番美味しい時期だそうです。詳しい話を管理栄養士の柴田聡美さんに伺いました。

摘んだ時期で見た目も味も変わる

産地によっても異なりますが、養殖した海苔が収穫されるのは、海水温が下がる11月下旬から4月初旬までで、このうちもっとも品質が良いのは11月終わりの『初摘み』から1月ぐらいまでとされているようです。

「一般的に2月以降になると、だんだん色や味が落ちていきます。海苔には『優等』から『七等』までの等級がありますが、初摘みから1月ぐらいまでに摘まれた海苔は若い海苔で、『優等』など高い等級のものが多いのです。

等級の高い海苔は、色が漆黒でツヤがあり、海苔本来の香りが高く、口の中でとろけるような旨みがあります。今、出回っている『新海苔』といわれるものは、この冬の一番よい時期に摘まれたもので、おすすめです。海苔好きな方は『新海苔』を待ち焦がれるほどだそうです」(柴田さん)

タンパク質が豊富、β-カロテンもたっぷり

海苔巻きや海苔のおにぎりはとても美味しいですが、栄養はあるのでしょうか。

「海苔は全体の3~4割が非常に良質なタンパク質で構成されています。また、全型の焼き海苔1枚(約3g)には、体内に取り込まれると乾燥肌や肌荒れ、風邪の予防などに効果があるビタミンAに変わるβ-カロテンが卵1個分以上、成人男子が1日に必要とする摂取量の約4分の1を補うことができます。

食物繊維も豊富で、全体の約3割が食物繊維です。そのうち、海苔だけに含まれる水溶性食物繊維であるポルフィランは、血中のコレステロールを下げたり、腸内環境を整える効果があるといわれています。さらに、赤血球の合成に大きく関わり、貧血を防ぐ効果がある葉酸は、100gあたりの含有量でみれば、鶏レバーと並んでトップクラスです。

抗酸化作用があるビタミンCも含まれますが、海苔のビタミンCは熱に強いのが特徴なので、加熱調理しても無駄なく摂取することができます。また、グルタミン酸とアスパラギン酸という旨み成分を含んでいるので、噛むほどにおいしさが広がるのです」(柴田さん)

いまの時期だけ出回る「新海苔」を見つけて、旬の味をおいしくいただきましょう。
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