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週刊地震情報 2022.1.30 国内の震度3以上は2回 トンガの北西でM6.2の地震

2022/01/31 09:36 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された地震回数は前週に比べると少ない水準です。

特に地震が集中している領域は見られません。この期間に発生した震度3以上の地震は2回となっています。(1月24日~1月30日10時の集計)

国内:和歌山県北部震源の地震で震度3

和歌山県北部の地震
29日(土)10時59分頃、和歌山県北部を震源とするマグニチュード3.7、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震で和歌山県湯浅町で最大震度3、そのほか海南市や有田市などで震度2を観測しています。

和歌山県北部を震源とする最大震度3以上の地震は去年10月15日以来です。和歌山県北部は従来から地震活動が活発な地域で、マグニチュード4~5クラスの地震がたびたび発生しています。震源の深さが数km程度と、ごく浅いところで起きるのが特徴で、局地的ではあるものの地上の揺れが大きくなり、被害を発生させることがあります。去年3月には最大震度5弱の地震も起きており、日頃から強い揺れに対する備えが必要です。

世界:トンガの北西でM6.2 火山周辺でも地震頻発

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は4回発生しています。最も大きな地震はケルマディック諸島で発生したマグニチュード6.5です。

注目の地震は日本時間の27日(木)午後にトンガの北西で発生した地震です。地震の規模はマグニチュード6.2、深さは約4kmと推定されます。大きな噴火をしたフンガトンガ・フンガハアパイからは200kmほど離れている所が震源です。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されており、地震の規模もそれほど大きくはなかったため、津波の発生はありませんでした。

火山の周辺では噴火後もマグニチュード4~5程度の地震が頻発しています。これらの地震の震源域と、マグニチュード6.2の震源域は大きく離れているため、現時点では別の活動と考えられます。火山周辺の地震は30日(日)になっても1日に数回のペースで起きていますので、今後の火山活動につながるか注視が必要です。

アフリカの真ん中でM5.0の地震

日本時間の26日(水)昼前にアフリカ・コンゴでマグニチュード5.0、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震は「大地溝帯」と呼ばれる領域の西側が震源です。

アフリカの地震の多くは大地溝帯の周辺で起きています。アフリカ大陸はアフリカプレートで形成されていますが、大地溝帯はそのプレートが引き裂かれつつある領域と考えられます。その活動の中で地震を引き起こしており、過去にはマグニチュード7クラスの地震も発生しています。
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参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。