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近畿、山陰で記録的な大雪 JPCZによる強い雪が続く

2021/12/27 09:22 ウェザーニュース

寒波の影響で西日本の日本海側は昨日26日(日)から強い雪が降り続いています。今日27日(月)朝になっても積雪は増加しており、山陰や近畿では記録的な大雪です。

12月として観測史上1位の所も

昨日の未明から雪が積もり始めた京都府舞鶴市では、日付が変わっても雪の勢いが衰えず、積雪が増加を続けています。9時の時点の積雪は70cmに達し、12月として統計開始以来1位の積雪です。1947年に観測を開始してから70cmを超えるのは4回目で、過去3回はいずれも2月に記録しました。

そのほか、鳥取県倉吉市で64cm、滋賀県彦根市で71cmを観測するなど、各地で12月として記録的な大雪になっています。大雪の影響で名神高速や舞鶴若狭道などは9時の時点で一部区間の通行止めが続いており、鉄道にも運転の見合わせや遅れなど大幅なダイヤの乱れが出ている状況です。

今日の昼過ぎにかけては強い雪が降りやすい見込みで、さらなる積雪の増加に警戒が必要です。
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JPCZによる大雪

今回、近畿や山陰に大雪をもたらしたのは、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)です。JPCZとは朝鮮半島の北部に位置する長白山脈で二分された風が、日本海で再び合流する所に形成される雲の発達しやすいラインのことを指します。

今朝の衛星画像を見ると、日本海一面に広がる寒気によるすじ状の雲の中に、少し形状の違う部分が山陰や近畿北部に伸びています。これがJPCZに伴う雲の列です。

午後にかけてJPCZは北上する予想で、強い雪の中心は近畿や山陰から北陸へと移っていく見込みです。JPCZの通過時は山沿いだけでなく、平野部でも雪が強まります。北陸の沿岸部や平野部を通る主要な道路の積雪が増えた場合は、立ち往生が起きて大規模な交通障害につながるおそれがありますので、できるだけ移動を避けるようにしてください。
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参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
こぷさん
気象衛星可視画像:NICT-情報通信研究機構