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2022年を飛躍の年に! 「虎(寅)」を使った挨拶文をご紹介

2021/12/29 05:01 ウェザーニュース

2022年は十干十二支で壬寅(みずのえとら)。十二支で3番目の「寅」となります。

「とら」は「虎」とも書きますが、これは動物の「タイガー=虎」を指しています。十二支ではあくまでも「寅」。このため年賀状や挨拶文のデザインに虎イラストは入れますが、多くの場合「虎」字は使いません。年賀状に「猿」ではなく、「申」字が用いられるのと同じですね。

「寅」と「虎」の違いは?

古代中国で成立した十二支はもともと動物とは関係なく、方位や季節ごとに農作物の生長を表現する漢字(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)が定められました。動物名(鼠・牛・虎・兎・龍・蛇・馬・羊・猿・鶏・犬・猪)は、庶民に親しみやすいように後からあてられて成立したのです。

柔軟で、強く、気高く、たくましい虎(寅/以下括弧内「寅」省略)。2022年はそんな虎にあやかり、虎をモチーフとした年賀状や挨拶文の文言を考えて、高く跳躍する年にしたいものですね。

ウェザーニュースで年賀状に関するアンケート調査を実施したところ、「送る」という方が56%に上りました(2021年12月24〜25日実施、8337人回答)。

「電子的な挨拶で済ます」(31%)や「送らない」(13%)を大きく上回る結果となり、今でも年賀状を送っている人が一定の割合でいることが分かります。

そこで、年賀状サイトを運営している「ひろこ」(自称・年賀状マニア)さんに、虎を使った文章のアイデアをお伺いしました。

「ひろこ」さんは、女性ならではの感性で「ほー、なるほど!」と喜んでもらえる年賀状や挨拶文づくりを提案しています。きっと「なるほど!」と思えるヒントが得られるはずです。

オフィシャルで使いたい四字熟語や慣用句

虎はライオンと並ぶ力強い動物です。東洋では「強さ」「権威」の象徴と考えられてきました。このため虎が登場する慣用句や諺がたくさん生まれました。でも、挨拶文に虎に関連した言い回しを使うのはなかなか難しいものです。

「虎を使った慣用句や諺には〈危うきこと虎の尾を踏むが如し〉(非常に危険なことのたとえ)、〈狐虎の威を藉る〉(張り子の虎/空威張りや実がないことのたとえ)、〈猫は虎の心を知らず〉(小人は大人の心中がわからないことのたとえ)などがあります。みなさんも聞いたことがあるはずです。

ただ、日常生活ではあまり使う機会はないので、無理に入れる必要はないでしょう。それでも新しい年に向かう決意を表すような力強い言い回しがたくさんあるので、うまく使えばパンチの効いた文章になります。いくつかご紹介しましょう。

▼虎のような勢いで駆け抜ける1年にします! 狼貪虎視の精神で飛躍するので見ていてください。
※野心が旺盛であること。狼のように貪欲で、虎のような睨みを表現している。

▼寅年の今年こそは、虎頭蛇尾とならぬよう頑張ります。お互い良い年にしましょう!
※最初だけは盛んで、後半は勢いが衰えること。

どうでしょうか? プライベートや友人を相手に使うと、少し違和感がありますが、上司や仕事仲間に使うのであれば、意気込みが感じられる文章となりますね」(ひろこさん)

このほか「虎穴に入らずんば虎児を得ず」(チャレンジをしなければ成果は得られないことのたとえ)、「騎虎の勢い」(やりかけたことは勢いに乗ってやめられない、最後まで完遂することのたとえ)などは使えそうです。

「虎」をダジャレのように使ってもおもしろい!

某幼児教育出版社のキャタクターとして絶大な人気がある「しまじろう」。子供のかわいい虎がモチーフです。虎は「強さ」「権威」の象徴ですが、虎の子供には愛くるしいイメージがあります。同様に成獣にも、畏怖心と同じくらい親しみを感じることができるのです。

「前項、オフィシャルな堅い文例を紹介しましたが、実はダジャレのような軽い調子の文章に〈虎〉を使っても、意外と違和感はありません。熊やライオンと同じで古くから親しまれてきた動物だからでしょうね。

寅年の目標や抱負を微笑ましい自虐ネタにかけて、さりげなく使うと印象に残ります。寅の吼える声「がおー」にかけてもおもしろいですよ。いくつかご紹介しましょう。

▼目先の利益にとら(虎)われず、大局的な視点を持って日々精進していきます。

▼怪しげなハニートラ(虎)ップにはお互い気をつけましょうね(笑)。

▼日々、トラ(虎)イ&エラーの精神で、着実に1歩1歩成長していきたいと思います。

▼年をとら(虎)ない年女です! いつまでも元気な私を今年も宜しくね!!

▼日々、笑顔(がおー)を絶やさずに生きていきたいと思います!

▼今年は昨年以上に変顔(がおー)の機会を増やして、笑わせますので覚悟しておいてください(笑)。

以上、いろいろとアレンジできると思います。ぜひ、挑戦してみてください」(ひろこさん)

「あいうえお作文」で親しみがわく添え書きを

挨拶文、とくに年賀状は「謹賀新年」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」「明けましておめでとうございます」といった定型句だけでは、親近感がわきません。こんなときは、添え書きに工夫を凝らしてみましょう。

「五十音を使った〈あいうえお作文〉は、ちょっと高度な作文となりますが、完成すればとても印象に残る添え書きとなります。子供同士、大人同士、老若男女いずれにも使えます。考えている時間も楽しいですね。ここでは直球の「寅年」(「と」「ら」「ど」「し」)で、いくつかご紹介しましょう。


ってもいい年にしたい!
っきー(ラッキー)なこともいっぱい起きますように♪
んなに辛いことがあっても、
んけん(真剣)に向き合って実りある1年にしていきます。

っても素敵な一年だった。
いねん(来年)もいい年になるといいね。
んどん抱負が浮かんでくるのって、
あわせ(幸せ)なことだよね。

っくに準備は整った。
すと(ラスト)まで駆け抜ける準備を。
んなことがあっても、
ょうらい(将来)の自分に褒められるように今年も生きたい!

まっても(止まっても)いいんだよ。
く(楽)してもいいんだよ。
こかで誰かが
っかり、頑張りを見てくれているから。


年賀状ではこの「と」「ら」「ど」「し」の書体や色を変えたり、デザイン処理でアクセントをつけると、より伝わりやすくなりますよ」(ひろこさん)

最近は年賀状をメールで済ませるという人も多くなってきましたが、もちろんひろこさんのアドバイスは、メールにも応用できます。

ここで一つ。添え書きの文章は、「ことん考えて、来(い)年を、こまでもどこまでも、幸(あわ)せに」。

自分の抱負や目標が、友達や親戚、仕事仲間や上司にしっかり届くといいですね。
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参考資料など

「年賀状印刷はこのネット注文が安い!おしゃれな年賀状比較ランキング」(https://nengajo-net.com/)
取材協力/ひろこさん