なぜ「睦月」と呼ぶのか?
睦月は、「睦び月(むつびづき)」が略されたものというのが、一般的な説です。
「睦(むつ)ぶ」とは、仲よくすること。新年を祝って、家族や親族が集まり、睦び親しむ月だからというのです。
ほかにも異説があるのですが、説得力のある説が少なく、もっぱらこの説が通っています。年の初めを、みんな仲よく過ごしたいという気持ちは、誰もが持っていることだからでしょう。
語源とされる「睦び月」も、そのまま1月の異称として使われました。
「睦(むつ)ぶ」とは、仲よくすること。新年を祝って、家族や親族が集まり、睦び親しむ月だからというのです。
ほかにも異説があるのですが、説得力のある説が少なく、もっぱらこの説が通っています。年の初めを、みんな仲よく過ごしたいという気持ちは、誰もが持っていることだからでしょう。
語源とされる「睦び月」も、そのまま1月の異称として使われました。
その他の1月の呼び名は?
睦月以外にもたくさんある1月の異称の中から、いくつかを選んで山下さんに解説していただきました。
【正月】(しょうがつ)
「正月」も、本来は1月の異称でした。
語源は、政治に専念した秦(しん=中国最初の統一王朝)の始皇帝(しこうてい)の誕生月が1月だったので、「政月」としたのだとか。ところが、彼の諱(いみな=生前の実名)も「政」だったので、字を「正月」と書き改め、読みも「しょうがつ」になったという説が有力です。
【初春月】(はつはるづき)
旧暦の時代は、1月から3月までが春とされました。1月は最初の春ですから、「初春(しょしゅん)」にあたります。
「初春」は、そのまま、異称としても用いられました。「初春月(はつはるづき)」は、「初春」を訓読みにして「月」をつけたものです。
新年を迎えた華やかさと、優雅な雰囲気が漂うように感じませんか。
【早緑月】(さみどりづき)
旧暦の元日は、立春(2月4日)の前後になります。
この頃から、木や草の芽が出始め、枝や地面が、ほんのりと緑に見えるようになることから、「早緑月」という異称もつきました。
1月7日には、朝、野に出て、春の七草を摘んだそうですよ。
【太郎月】(たろうづき)
「太郎」は、もともと長男という意味です。長男の名前にもよくつけられてきました。転じて、物事のはじめを指す場合にも使われます。
「太郎月」も、一年の最初の月ということです。
これと呼応するように、12月は、末っ子の月という意味の「弟月(おとづき、おととづき)」とも呼びました。
【初陽】(しょよう)
元日に、初日の出を見に行く人もいることでしょう。
「初陽」は、朝日や日の出をさす言葉ですが、1月の異称としても使われました。
年が改まったと思って眺める朝日は、より神々(こうごう)しく、力強く感じられます。そして、新年の希望の光のようにも眺められます。
【初空月】(はつそらづき)
初日の出は見なくても、元日の朝、空を見上げる人は多いかもしれませんね。
元日の空のことを、「初空」といいます。そして、1月のことを、「初空月」ともいいました。
初空を見上げながら、一年の計画を思い描いてみるのも、素敵な過ごし方ではないでしょうか。
【初見月】(はつみづき)
「見」には、人と会うという意味もあります。昨日までと変わりはなくても、年が明けると、見るものも、出会う人も、今年初めてです。
そう思うと、見慣れたものや人でも、新鮮に感じられませんか。
また、この一年、どんな出会いが待っているのかと思うと、わくわくしてきます。
やはり、1月は、「初」がつく月名がたくさんありますね。新しい年を迎えた喜びが、込められているのでしょう。
どうか、この一年がよい年になりますように。
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