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脂がのったブリは皮の色でわかる 魚のプロが教える見分け方

2021/12/20 05:02 ウェザーニュース

脂がのったブリが水揚げされる時季になりました。店頭には切り身や刺身などが豊富に並んでいます。

切り身の皮の部分を見ると、深緑色のものと白いものがあります。これは何の違いなのでしょうか。船橋地方卸売市場の株式会社山末、本部長の内海貴久さんに伺いました。

ブリは背中と腹で皮の色が異なる

これから冬に向けてぐっと脂がのっておいしくなるブリ。スーパーなどの店頭で購入するときにはどこを見ると良いのでしょうか。

「さばく前のブリを見るとわかるのですが、ブリは背側が深い緑色をしていて、その色が腹に向かってグラデーションのように白くなっていき、腹びれのある辺りは真っ白になります。そのため、ブリは皮つきの切り身なら背側なのか、腹側なのかがすぐわかるのです。

白い皮なら腹側で緑なら背側になりますが、腹側の方が脂がのっているので、脂ののりの良いブリが好みなら、白い皮の切り身を選んでください」(内海さん)

身の旨み=背側、脂の旨み=腹側

部位によって味わいが異なる
脂がのっているからといって、必ずしも腹側だけがおいしいというわけではないようです。

「魚の旨みは、脂ののりだけではありません。身が本来持つ旨みもあります。背側は脂の旨みは腹よりは少ないですが、身のもつ深みのある味わいは格別です。そのため、背側は刺身にするとプリッとした食感と甘み、旨みがあります。一方の腹側は、ブリしゃぶにすると適度に脂が流れるので、くどくなくさっぱりと食べられます。

また店頭に並ぶものは、『養殖』『天然』と書かれていることがあります。養殖は脂ののりがよく、まるで全身トロのようです。天然は身がしっかりしていて食感がよく、身の持つ旨みが広がります。これもお好みですね」(内海さん)

部位によって、食べ方を変えるといっそうおいしく味わえますね。

鮮度がよくおいしい切り身の見分け方

鮮度が良いブリの見分け方
それでは鮮度がよく、おいしい切り身を見分ける方法を教えてください。

「血合いが鮮やかな紅色をしていて、切り口の角が切ったばかりのようにしっかりしているものが鮮度がよい証です。次に、身と皮の間に半透明の白い脂の層が見えて皮が厚く見えるもの、身に霜降りのような白い“サシ”が入っているものは、脂ののりが抜群です。

これから冬にかけての寒ブリは、刺身はもちろん、ブリしゃぶ、照り焼き、ブリ大根、あら汁など、何にしても最高においしくなりますから、ぜひおいしそうなものを選んで味わってください」(内海さん)

内海さんによると、刺身になっているものでは形が薄べったいのが腹側、厚みがあってボリュームがあるのが背側だそうです。これからどんどん脂がのっておいしくなるブリ、上手に選んでおいしくいただきましょう。
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