facebook line twitter mail

タコはオスとメスで食感に違い 見分ける方法は?

2021/12/14 05:45 ウェザーニュース

最近は輸入物が多いものの、国内産は今が旬のマダコ。プリプリとして歯応えのある身は、甘みが増して一段とおいしくなります。

国内では長崎の五島、兵庫県明石、福島県の常磐(じょうばん)などの産地が有名ですが、実はオスとメスで違いがあり、見分け方があるそうです。詳しい話を船橋地方卸売市場の株式会社山末、本部長の内海貴久さんに伺いました。

吸盤の大きさと並びで見分ける

タコといえば8本の足にびっしりと付いている吸盤が目立ちます。

「この吸盤をよく見ると、大きかったり小さかったりと大きさや並び方がバラバラなタコと、小さめで整然と並んでいるタコがあります。これはオスメスの違いで、大きめでバラバラなのがオス、小さくて整然としているのがメスです。

オスは、縄張り争いやメスをめぐって戦いますが、その際、吸盤を武器にします。それでオスの吸盤は大きいのです。刺身になっていても吸盤が大きいかどうかはわかりますから、オスかメスかの区別はつきます」(内海さん)
オスとメスの見分け方

しっかりコリコリなオス、柔らかくて繊細なメス

オスとメスでは味も違うのでしょうか。

「マダコは、ゆでるか蒸してから出荷されることがほとんどなので、産地や個体差だけでなく加工業者によっても食感は変わりますが、一般的にメスに比べてオスは身が締まってしっかりとした歯ごたえで、逆にメスは身の繊維が柔らかいといわれています。ただ、メスは産卵期(春~秋)は栄養が卵に集中するため、身が細って味が落ちるともいわれています」(内海さん)

これからお正月にかけてタコを買い求める方が増えると思いますが、鮮度の良いタコの見分け方を教えてください。

弾力と色で見分ける

「ゆでダコの場合、色が鮮やかで皮の表面にハリがあるもの、足がクルンときれいに巻き上がっているものが鮮度が良い傾向にあります。

また、色味で見分けるポイントもあります。ゆでダコには明るい赤のものと、レンガ色、濃いあずき色のようなものとがありますが、明るい赤は輸入物が多いです。値段は国内産がはるかに高く、味も良いものが多いです」(内海さん)

タコは低カロリーで高タンパク、さらに血中のコレステロールや血圧を正常に保つ効果があると言われるタウリンも豊富です。

お正月は上手にタコを選んで、お節料理に加えてみてはいかがでしょうか。

>>その他のニュースをアプリで見る