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ブライトバンドが出現 関東上空で雪が雨に変化

2021/12/10 14:57 ウェザーニュース

今日8日(水)は南の海上に発生した低気圧の影響で、関東甲信の広い範囲で朝から雨が降っています。

千葉県柏市に設置されている気象庁の雨雲レーダーが、ドーナツ状の活発なエコーを捉えました。これは“ブライトバンド”と呼ばれる現象です。
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雪→雨への変化でレーダーが過剰反応

雨雲レーダーは通常、雨粒や雪の結晶などに反応して、雨雲を描きます。

ブライトバンドは、回転するレーダーが上空で雪から雨に変わっている部分(融解層)をとらえたときに発生する現象です。この雪が雨に変わっている層では、粒子の大きさや落下速度が変化することで、レーダーの反射率が急増するために、雨雲レーダーにリング状の周りより強いエコーが見られます。

ブライトバンドが見えた時の3つのポイント

1.強い雨が降っているとは限らない
あくまでもレーダーが強く反応しているため、リング状の雨雲の下では必ずしも強い雨が降っているとは限りません。

2.山では雪傾向になる
ブライトバンドが出ているという事は、地上が雨でも上空は雪になっている証拠。標高の高い山では、雪が降る可能性が高くなります。

3.季節の境目に表れやすい
このリングが見られるのは、秋→冬、冬→春の季節の変わり目が多い傾向です。

今後、レーダーを見る際のひとつの豆知識としてご参考ください。

甲信地方の高標高地域は積雪の増加に注意

長野県の標高の高い所では雪になっていて、一部では積もり始めています。

関東平野で雪に変わることはないものの、午後にかけても冷たい雨が続く見込みです。昼間も気温が上がらず、真冬を思わせる寒さとなりますので、体調管理をしっかりと行ってください。
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