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鹿児島・宮崎県境付近で有感地震多発
霧島山の火山性地震

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2021/11/29 09:37 ウェザーニュース

九州の霧島山・えびの高原の西側で今日29日(月)の6時12分頃に振幅の大きな火山性地震が発生しました。マグニチュードは3.0と推定され、えびの市や霧島市などで震度2の揺れを観測しています。その後も火山性地震は断続的に発生し、9時までに8回、体に感じる地震が起きました。

気象庁はえびの高原(硫黄山)周辺の噴火警戒レベルをレベル1のまま継続とし、地元自治体等が行う立ち入り規制に従うとともに、火口周辺や噴気孔の近くには留まらないよう呼びかけています。

熱水や熱泥、火山ガス等に注意

硫黄山ではGNSS連続観測で2020年5月頃から山体膨張を示すわずかな伸びの傾向が見られていましたが、2021年2月以降は停滞しています。今回の地震の発生前後で、硫黄山付近の噴煙の状況や火山性地震の増加、傾斜変動の特段の変化はなく、火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められません。

硫黄山では2018年4月に噴火し、噴火警戒レベルが3となりました。その後の活動の低下に伴って同年5月には噴火警戒レベルが2に引き下げられ、2019年になり火山性地震の少ない状況が続いたことから、2019年4月に警戒レベルが1となって現在に至っています。硫黄山付近では今年5月にも振幅の大きな火山性地震が発生していました。

活発な噴気活動がみられている硫黄山の西側500mの噴気地帯から概ね100mの範囲、及び硫黄山火口内では、熱水・熱泥等が飛散する可能性があります。また、火山ガスにも注意は必要です。地元自治体等が行う立ち入り規制に従うとともに、火口周辺や噴気孔の近くには留まらないでください。
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