【天気痛予報】
週末にかけて天気痛に警戒が必要
2021/11/22 11:38 ウェザーニュース
全国的に雨の月曜日、「気圧のせい・雨のせいで頭が痛い」といった声が聞こえてきています。
天気痛とは、気圧や湿度・気温などの変化に影響されて起こる不調や痛みです。
今日22日(月)は低気圧が北海道付近へ爆弾低気圧並みに急発達しながら接近する影響で、広く気圧変化等による天気痛が出ているものと考えられます。
また、ウェザーニュースで出している天気痛予報によると、今後週末にかけても天気痛に警戒が必要です。
この先は冬型、太平洋側は晴れるも…
予想週間天気図 23日(火)〜28日(日)
週末頃にかけて西高東低の冬型の気圧配置が続くため、関東など太平洋側では晴れる日が多くなります。
ただ、上空に寒気を伴った気圧の谷が通過する影響で、各地で天気痛に悩まされる日が多くなりそうです。
天気痛予報を参考に事前の対策を
毎日決まった時間に起こる「大気潮汐」と呼ばれる気圧変化の変動が大きくなることに加え、天気によっても晴れた日と雨の日などにより、一日の中でも天気や気温、湿度の変化が大きくなるので身体への負担がかかります。
ご自身の体調変化などのパターンと照らし合わせて、天気痛が発症する前に予防薬やマッサージなどで対策をしてみてください。
天気痛は「気圧」がポイント
晴れや雨などの天気の変化だけでなく、気温や湿度のほか気圧なども大きく関係していると言われています。
特に気温・湿度については、「暑い・寒い」、「湿っている・乾燥している」など、日々の体感で変化を感じられますが、気圧の変化についてはなかなか体感で感じることができません。
ウェザーニュースの天気痛予報は、原因となる気象要素の中でも、肌で実感しにくい気圧の変化に着目して天気痛の予測ロジックを組み立てています。
(2)1日2回、ほぼ決まった時間で繰り返す気圧のアップダウン(大気潮汐)
一方で、天気図には明瞭に表現されることがないが天気痛を感じるパターンがあります。これは「大気潮汐」が関係している可能性があると考えられています。
大気潮汐を分かりやすく説明すると、昼間に太陽光で大気が温められることや日没後に冷やされることなどよって発生する周期的な気圧変化の事を指し、図のように1日2回、気圧のアップダウンを繰り返す半日サイクルの変動の気圧変化となります。
この周期はヒトの生体リズムの周期と一致している可能性があり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/1000レベルの変化となっていますが、天気痛の引き金となります。
この変化は一般的に9時頃と21時頃に高く、3時頃と15時頃に低くなります。低気圧や台風などが存在しない時でも気圧の変動幅は数hPa程度あるようです。
このアップダウンの変動の幅が平均的な状態より大きくなった時にも天気痛発症のリスクが高まるということもこれまでの調査から分かっています。
最後に、微気圧変動と呼ばれるもので先ほどの大気潮汐よりも小さな変化となり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/10000レベルのごく微小な変化に相当するものです。
微気圧変動の例としては、低気圧接近時や積乱雲の発生時、山越えの気流の影響で発生します。
微気圧変動に伴う気圧変化量1hPa以下で、継続時間は数分から数十分程度と短いですが、発生すると1日に複数回押し寄せるパターンが多いです。
上記2パターンよりも小さく細かい振動ですが、天気痛に敏感なセンサーをもった方はこのような微小な変化でも影響があると考えられています。
ウェザーニュースがこれまでにユーザーの方々と幾度も検証を行った結果、「気圧の変化が通常のパターンからずれた時」に、頭痛や関節痛などの天気痛を感じる方が多いことが分かっています。
天気痛予報の中では、天気痛が発症するリスクを6日先まで、“警戒”“注意”“やや注意”“安心”の4 ランクで表示し、変化を確認することができます。
梅雨は、長雨に不快な蒸し暑さ、季節が戻ったような冷たい雨などにより、頭痛やめまいなどの症状が出る方もいらっしゃいます。
日頃からそのような症状に悩まされている方は、この先も注意が必要です。
(3)周期性のある小さな気圧変動
天気痛予報を参考に事前の対策を
ご自身の体調変化などのパターンと照らし合わせて、ぜひとも天気痛の発症する前に予防薬やマッサージなどで対策をしてみてください。