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雨雲の隙間で富士山に笠雲・つるし雲出現 午後は本降りの雨に

2021/11/22 10:55 ウェザーニュース

富士山の周辺では、西から近づく前線と、関東の南に広がる雨雲の間にあたり、日差しが届いているところもあります。

ただ、上空は空気が湿っており、山頂付近は20m/s以上の強い風が吹いているため、山頂付近には笠雲が、すぐ隣にはつるし雲が現れました。

天気下り坂で午後は本降りの雨に

すでに西から近づいている前線の雨雲がかかり始めており、つるし雲や笠雲は見えなくなってきています。

昼前から雨が降り出し、午後は本降りの雨になる予想です。夕方前後は前線の通過により雨が一時的に強まるおそれがあります。前線が接近するにつれて風も強まり、横殴りの雨にも注意が必要です。
>>1時間ごとの天気・風の予想

つるし雲とは?

つるし雲とは?
つるし雲は、高い山の風下に現れます。上空の風に乗って流れる普通の雲と違い、いちど出現すると場所がほとんど動かず、「吊されて」いるように見えるので「つるし(吊るし)雲」と呼ばれています。

つるし雲は「レンズ雲」と呼ばれる種類の雲の一種で、
 ・「上空の風が強い」
 ・「湿った空気が存在する」
という状況の時に発生しやすくなります。

上空の強い風が高い山を越えたり回り込んだりするときに風下側で空気の波が起こり、風が上昇している部分で雲ができるのです。

時間が経過しても空気の波の形状は急には変化せず、風が上昇する場所で雲が出来て、風が下降する場所では雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えるのです。
>>雨雲レーダーをアプリで見る

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)けんさん