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富士山近くに笠雲・吊るし雲が出現 昼頃まで観測チャンス

2021/11/14 10:24 ウェザーニュース

今日14日(日)は朝から富士山の周辺で「吊るし雲」が見られています。これは上空の風が強い時に現れる雲です。

吊るし雲とは

吊るし雲のメカニズム
吊るし雲は、高い山の風下に現れます。上空の風に乗って流れる普通の雲と違い、一度出現すると場所がほとんど動かず、「吊されて」いるように見えるので「吊るし雲」と呼ばれています。

吊るし雲は
 ・上空の風が強い
 ・湿った空気が存在する
という状況の時に発生しやすくなります。

上空の強い風が高い山を越えたり回り込んだりするときに風下側で空気の波が起こり、風が上昇している部分で雲ができるのです。今日は気圧の谷の接近に伴って、富士山周辺の上空約3,300m付近では15〜20m/sの強い南西風が吹いており、この影響で発生したとみられます。

時間が経過しても空気の波の形状は急には変化せず、風が上昇する場所で雲が出来て、風が下降する場所では雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えるのです。

この後も昼頃にかけて風の強い状態が続くため、周辺では観測チャンスが続きます。

» 今日見られた笠雲・吊るし雲

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
静岡県富士市の空さん