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日本海側で二重の虹 晩秋~初冬の風物詩“時雨虹”

2021/11/12 08:48 ウェザーニュース

新潟県燕市より(12日(金)7時30分頃撮影)

今日12日(金)は上空にはこの時期としては強い寒気が流れ込んでおり、冬型の気圧配置となっています。北海道から九州にかけての日本海側や大阪などの瀬戸内エリア、九州の東シナ海側などに雨雲が流れ込み、雨の降っているところがあります。

ここ数日と同様に、雨の降っているすぐ隣で日差しが届いているところも多く、日本海側の各地で虹が見られています。
>>〔写真〕本日、各地で撮影された虹

晩秋~初冬は日本海側で虹の季節

虹というと、夏の夕立の前後に見られるという印象があるかもしれませんが、実は日本海側では今の時期が一番虹がよく見られる季節になります。それには3つの理由があります。

1.冬型の気圧配置で細かい雨雲が流れ込みやすい


この時期は冬型の気圧配置になると、日本海側には雨雲や雪雲が流れ込みやすくなります。日本海から流れ込む雲は、ひとつひとつが小さな雲で、それが細かく散らばっています。そのため、雨や雪が降っているすぐそばで日が差すことが多く、よく虹が見られるのです。

2.冬の前はまだ雪にならない


このように日本海から流れ込んでくる雲から降るものは、真冬になると雨ではなく雪のことが多くなります。雪粒の場合は、太陽の光があたっても、雨粒のように屈折・分光して七色にならないため、真冬には虹がほとんど見られません。ただ、この時期はまだ気温が下がりきらずに雨になることが多いので、虹が見られる機会が多くなります。

3.太陽高度が低く、一日中観測チャンス


虹は私達が太陽を背にして立った時、太陽光の進む方向(対日点)から常に42度の角度を保って現れます。そのため、太陽と地面の角度(=太陽高度)が50度以下だと見えやすいと言われています。
晩秋~冬、早春にかけては昼間でも太陽が高く昇らないため、夏場などと違い、太陽が出ている間は一日を通して虹が見られるチャンスがあります。

日本海側を中心に時雨 雷やあられにも注意

今日は上空に流れ込んでいる寒気の影響で、大気の状態が非常に不安定になります。雨雲が発達するため、急な強い雨や落雷、突風、あられなどにも注意が必要です。

雨雲の隙間から日差しが届くこともありますが、油断せず空の変化に注意をしてください。
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参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)蒼い空さん