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腰痛対策のポイントは「寝返り」!? 腰痛対策の簡単ストレッチ3選

2021/11/02 06:03 ウェザーニュース

寒くなり始める頃に増えてくるものに、腰痛があります。最大の原因は、寒暖差。たとえば日中は18℃あるのに夜中や早朝は10℃を切るような日が続くと、多くの人に腰痛症状が出ます。これは、寒暖差が筋肉をこわばらせたり、自律神経を乱したりするからです。

ところで皆さんは、腰痛と寝返りには深い関係があることをご存知でしょうか。

腰痛と寝返りの関係および効果的な腰痛対策を、ヨコヤマバランス整体(鳥取県東伯郡湯梨浜町)の横山祥併院長に伺いました。

腰痛と寝返りの深い関係

「腰痛持ちの人には、寝返りを打たない人が少なくありません。そして、寝返りを打てる体になれば、腰痛を減らすこともできるのです。『たくさん眠ったはずなのに朝の目覚めが悪い』『いくら寝ても疲れが取れない』という人も、寝返りを打てる体にする対策を行いましょう」(横山院長)

なぜ、寝返りが腰痛と関係するのでしょうか?

「寝返りを打たないと、同じところに体重がかかり続けます。逆に頻繁に寝返りを打つと、体圧が分散されて血流が良くなります。これが寝返りの必要な理由です」(横山院長)

寝ているうちに無意識に行えるはずの寝返りが、どうしてできなくなるのでしょうか。

「それには2つの理由があります。ひとつ目は、ふかふか過ぎる布団やマットレスで寝ている場合です。お尻は体の中で最も重たいので、沈み込んでしまって寝返りが打てません。

ふたつ目は、筋肉が固まっている場合です。筋肉が固まった状態で無理に寝返りを打つと、痛さで目が覚めることもあります。

よく腰の骨を回して寝返りを打っていると思いがちですが、身体を捻(ひね)る動作は胸椎と股関節がメインで動くので、胸椎や股関節の凝りをほぐさなければなりません。無理に腰を捻るようなストレッチをすると悪化する危険もあります」(横山院長)

胸椎や股関節に関わる筋肉をほぐすことで、寝返りが打ちやすくなるといいます。横山院長から教わった、寝返りを打ちやすくするストレッチを3つ紹介します。

腰痛対策のストレッチ3選

【1】猫背解消ストレッチ
(1)背中で手を組み、組んだ手を後ろに伸ばすような動作で胸を開く
(2)呼吸はしっかりしながら、その状態を10秒間キープする
(3)デスクワークの合間などに、1時間に1回はこれを行う
(4)仕事中に上を向ける環境であれば、顔を上に向けて行う
※肩の筋肉が固まっている人は、猫背になりやすいものです。これは猫背を治すストレッチでもあります。

【2】股関節のストレッチ
(1)椅子に座った状態で片足を組み、組んだ足を両手で抱く
(2)そのままの状態で、膝が胸につくまで引き寄せる
(3)呼吸はしっかりしながら、その状態を10秒間キープする
(4)左右の足を組み替えて、逆の足も同じように行う
※お尻の筋肉が伸びるのを意識して行いましょう。椅子で行うのがきつければ、床に座って行うとやりやすい。

【3】太ももの前後のストレッチ
(1)椅子に片足の膝を乗せ、上体を起こして手で足首を持つ
(2)腰は反らさず、かかとがお尻につくように引き上げる
(3)椅子に足をかけ、おじぎをするように上体を前に倒す
(4)呼吸しながら、それぞれの動きを左右の足で10秒間行う
※1、2番目が太ももの前の筋肉、3番目が後ろの筋肉(ハムストリングス)を伸ばすストレッチです。

応急処置としてはこんな方法も

「仰向けになって寝るとき、両膝を曲げてそこに枕を挟むと、腰が楽になります。または横向きになって両膝を曲げ、枕など(抱きまくらや布団でも可)を挟んでも腰が楽になるはずです。しかしこれは応急処置なので、根本的には1~3の方法で固まった筋肉をほぐしてください」(横山院長)

寝る前にウォーキングを行うか、湯船に10分程度浸かることも、血行が良くなり腰痛防止と寝返り促進につながります。

これから次第に筋肉が固まりがちな季節になります。自分に合う方法を試して、腰痛を予防しましょう。

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