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週刊地震情報 2021.10.17 近畿で震度3以上の地震が2回 いずれも直下型の浅い地震

2021/10/17 10:33 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された地震回数は前週に比べると少なくなりました。西日本から東日本にかけての陸域の地震がやや目立っています。

この期間に発生した震度3以上の地震は2回です。(10月11日~17日10時の集計)

国内:和歌山県で最大震度4の地震

和歌山県北部の地震
15日(金)7時57分頃、和歌山県北部を震源とするマグニチュード3.3、深さ5kmと推定される地震が発生しました。この地震により和歌山県湯浅町で最大震度4を観測しました。震源が非常に浅かったため、地震の規模の割に強い揺れになっています。

地震のメカニズムは気象庁の速報解析によると、精度が低いものの、東西方向に圧力軸を持つ逆断層型とみられます。和歌山県北部では今年3月に今回の震源よりもやや東側でマグニチュード4.6の地震が発生し、湯浅町で震度5弱を観測しています。

和歌山県北部は従来から地震活動が活発な地域で、マグニチュード4~5クラスの地震がたびたび発生しています。震源の深さが数km程度と、ごく浅いところで起きるのが特徴で、局地的ではあるものの地上の揺れが大きくなり、被害を発生させることがあります。日頃から強い揺れに対する備えが必要です。

国内:京都市で震度3を観測

京都府南部の地震
16日(土)21時48分頃、京都府南部を震源とするマグニチュード3.9、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震で京都府京都市、亀岡市、南丹市で最大震度3を観測しています。

地震のメカニズムは気象庁の速報解析によると、西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型とみられます。京都周辺には多くの活断層が知られており、今回の震源近くには京都西山断層帯が通っています。政府の地震調査推進本部によると、今後30年以内にマグニチュード7.5程度の地震が発生する確率は、ほぼ0~0.8%です。

京都市と亀岡市の境界付近で発生した地震としては、1830年の文政京都地震があります。この地震はマグニチュード6.5と推定され、京都市内は大きな被害に見舞われました。

世界:ハワイ島の沖でM6.2

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は4回発生しています。最も大きなものは11日(月)にアラスカ沖で発生したマグニチュード6.9の地震です。

日本時間の11日(月)早朝にハワイ島の沖を震源とするマグニチュード6.2、深さ約35kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

火山島であるハワイ島は火山活動に関連する地震が多く発生しています。今回のように沖合を震源とする規模の大きな地震も起きていて、1975年にはマグニチュード7.1の地震によって津波が発生し、亡くなった方がいました。また、1868年にはマグニチュード7.9という、知られている中では最大の地震が起きて、大きな津波被害をもたらしています。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。