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ラニーニャ現象発生の確率高まる 冬は寒くなる可能性も(エルニーニョ監視速報)

2021/10/11 13:56 ウェザーニュース

気象庁は11日(月)、最新のエルニーニョ監視速報を発表しました。監視海域では平常の状態となっていますが、ラニーニャ現象時の特徴に近づきつつあります。

9月のエルニーニョ監視海域の海面水温は基準値に比べて0.4℃低くなりました。海洋表層の水温は西部で平年より高く、中部から東部では平年より低くなっています。また、日付変更線付近の対流活動は平年より不活発で、太平洋赤道域中部の貿易風(東風)は平年より強くなりました。

大気と海洋の状態はラニーニャ現象時の特徴に近づきつつあることを示しています。

ラニーニャ現象の発生確率は高くなる

太平洋赤道域の中部に見られる海洋表層の冷水が東進し、東部の海面水温は冬にかけてさらに低下すると考えられます。

エルニーニョ・ラニーニャの動向を予測するコンピューターシミュレーションの結果では、太平洋赤道域の西部で海面水温が高く、対流活動が活発となりやすいことから、太平洋赤道域の中部を中心に東風の偏差の強い状況が持続し、ラニーニャ現象時の特徴を強めると考えられます。

前回発表時に比べて冬にかけてラニーニャ現象が発生する確率は60~70%と高くなりました。

西日本を中心に寒い冬の可能性

冬の気圧配置の傾向
ラニーニャ発生時の冬の天候は統計的に目立った特徴はないものの、偏西風の蛇行を引き起こして、日本付近に寒気の流れ込みやすいパターンになることがあります。

気象庁が9月末に発表した寒候期予報で、12~2月にかけての冬の気温は西日本で平年並みか低く、東日本や北日本で平年並みの予想となっています。西日本の日本海側は雪の量も多くなる見込みです。
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参考資料など

気象庁より