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秋の「気分の落ち込み」に効くツボ4選

2021/10/13 06:02 ウェザーニュース

秋は気候的には過ごしやすいのですが、朝晩の気温差や気圧の変化が大きく、心身に不調を感じる人が少なくありません。源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸郁保先生に、元気を取り戻すためのツボを教えていただきます。

秋に悲しいと注意が必要

「秋は『肺』の季節。この時期に気分が落ち込んだり、わけもなく悲しいなら、『肺』が疲れている可能性があります」と瀬戸先生は説明します。

東洋医学でいう「肺」とは、「五臓」の1つ。臓器としての肺だけではなく、大腸や皮膚、呼吸や水分コントロールの機能なども含めて考えます。

「東洋医学で重要視する“気”が作られるのも、主に肺です。気とは、体を動かすエネルギーのことで、体のあらゆる活動のもとになるものです。

もともと秋は体調を整えるのによい季節ですが、無理をしているとその影響が肺に来てしまいます。特に、今夏は雨が多くなるなどの天候不順や新型コロナウイルス感染症の緊張感、マスク生活による呼吸器への影響も重なっています」(瀬戸先生)

この時季に悲しみが出てくるようであれば、気づかぬうちに肺が疲弊してしまっている可能性があるので注意が必要だといいます。

肺に働き、気を増やすツボ4選

「秋は肺を養生し、崩れた体調を整えましょう。肺につながるツボ、ストレス解消のツボが役立ちます」(瀬戸先生)

中府(ちゅうふ)と雲門(うんもん)

中府は、鎖骨外端の下から指2本分下がった部分にあるツボです。雲門は、鎖骨の下側を肩方向になぞっていくと当たるくぼみにあります。

「気の通りをよくして、元気にするツボです。パソコンやスマートフォンで姿勢が悪くなり、調子を悪くしているときにも効果があります。軽く握ったこぶしで、このあたりを優しくトントンと叩きましょう」(瀬戸先生)

尺沢(しゃくたく)

肘の内側で、肘を曲げて出てくる硬い腱の外側にあるツボです。ちょうど、かたい腱の外側になります。

「咳に効くツボとしてよく使われますが、肺を元気にして呼吸器の機能を正常にするということです。少し力が入る程度に、グーっと優しく押してください」(瀬戸先生)

風府(ふうふ)

後頭部下部にある骨の出っ張り(外後頭隆起)のすぐ下のくぼみにあるツボです。

「脳の疲れや悲しみを解消するのに最適なツボです。その左右1cmの位置もおすすめです。名前のあるツボではないですが、神経の疲れに効果があります」(瀬戸先生)

瀬戸先生は、「秋を上手に過ごすことができれば、肺が養われ気が充実してくる」と言います。来るべき冬に向けて、心身を整えておきましょう。

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