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台風16号 関東には1日(金)に最接近 伊豆諸島は荒天に警戒

2021/09/30 12:26 ウェザーニュース

大型で非常に強い台風16号(ミンドゥル)は、29日(水)9時現在、日本の南の海上を北に進んでいます。

この後はだんだんと進路を北東に変えて速度を上げ、10月1日(金)頃に非常に強い勢力で伊豆諸島近海を通過する見込みです。勢力があまり衰えず接近するため、中心からは少し離れる関東でも荒天に警戒が必要です。

大雨や暴風により生活や交通機関に大きな影響が出るおそれがあるので、最新の情報をこまめに確認して早めに対策を進めてください。

▼台風16号 9月29日(水)9時
 中心位置   日本の南
 大きさ階級  大型
 強さ階級   非常に強い
 移動     北 15 km/h
 中心気圧   935 hPa
 最大風速   50 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 70 m/s
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伊豆諸島は災害発生に警戒

台風16号は非常に強い勢力を維持したまま、10月1日(金)に伊豆諸島の近海を通過していく見込みです。伊豆諸島では風速25m/s以上の暴風域に入る可能性が高くなっています。

台風の北上に伴って、伊豆諸島は明日30日(木)からだんだんと風が強まってきます。もっとも近づく1日(金)には最大瞬間風速は40~60m/sと外出が危険になるほどの暴風が予想されています。飛ばされやすいものを室内に片づけたり、窓や雨戸の補強など、できる限りの暴風対策を行ってください。停電に備えて、懐中電灯の準備や携帯電話の充電、食料品の買い出しなども済ませておくことをおすすめします。

また、雨も強まり総雨量は200mmを超えることが予想されます。土砂災害の発生に警戒し、できるだけ安全なところで過ごすようにしてください。今のうちに避難所への移動経路を確認しておき、雨風が強まる前に避難するようにしてください。

関東でも強雨や強風に注意

台風は北東に進むため、関東に上陸する可能性はほとんどありません。ただ、台風が西寄りのコースを通ると関東は暴風域に入るおそれがあります。

また、大型の台風で強風域が広いため関東南部や東北太平洋側は雨や風が強まり、荒れた天気になることが予想されます。台風の接近に伴って大雨による道路冠水や河川用水路の氾濫や土砂災害の発生に警戒が必要です。沿岸部を中心に強風や突風による停電のリスクも高まります。

鉄道や航空、道路など交通機関にも影響が出るおそれがあるので最新の情報をこまめに確認するようにしてください。
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太平洋側は高波に警戒

台風16号の接近により本州太平洋側や南西諸島、伊豆諸島では、うねりを伴ってすでに波が高くなり始めています。台風接近前の明日30日(木)は、伊豆諸島や小笠原諸島で8m、沖縄の大東諸島では7m、近畿や東海の太平洋沿岸でも6mの波が予想されています。台風が最も近づく1日(金)には波はさらに高くなり、伊豆諸島では10mを超える猛烈なしけになる予想です。

台風の接近時の海岸は非常に危険な状況になりますので、絶対に近づかないようにしてください。
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台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風16号の名前「ミンドゥル(Mindulle)」は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が提案した名称で、「たんぽぽ」を意味する言葉からとられています。
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