1981年（昭和56年）台風22号はマリアナ諸島で発生し、10月1日から2日にかけて、大型で非常に強い勢力で八丈島の南海上を北東に進みました。

今年の台風16号の予報と同等の勢力で、かなり近い進路です。伊豆諸島で暴風雨となったほか、東日本を中心に風雨が強まりました。

被害
死者3名、負傷者11名

1991年（平成3年）台風21号はマリアナ諸島で発生し、10月12日から13日にかけて、大型で並の強さ（当時）で八丈島の南海上を北東に進みました。

今年の台風16号の予報よりも勢力は弱く、やや北の進路です。伊豆諸島だけでなく、関東から東北の太平洋側で大雨・強風による被害が発生しました。

被害
死者1名、負傷者20名
住宅全壊22棟、半壊118棟、床上浸水156棟など

1995年（平成7年）台風12号はマリアナ諸島で発生し、9月17日に超大型で非常に強い勢力で八丈島付近を通り、三陸沖に進みました。

今年の台風16号の予報よりも勢力は強く、いくぶん北の進路です。三宅島で最大瞬間風速55.4m/s以上、千葉県の銚子で最大瞬間風速46.9m/sの暴風を観測しました。加えて、本州の南海上には前線が停滞し、台風の影響で前線の活動が活発になったため、東海地方から東北地方で200mmを超える大雨になりました。

被害
死者2名、行方不明者2名、負傷者28名
住家全壊19棟、半壊36棟、床上浸水111棟など

このように、過去の類似台風ではいずれも人的被害、家屋被害が生じています。

今回の台風16号は八丈島の南を北東に進む予想です。台風の構造をしっかりと維持したまま接近してくるため、10月1日(金)は伊豆諸島の青ヶ島や八丈島など特に南部で大荒れの天気となり、暴風が吹き荒れ、大雨となるおそれが高まっています。可能な限りの台風対策をして、ハザードマップ等を確認し災害リスクの小さいところで過ごすようにしてください。

関東南部でも台風の接近前から湿った空気の影響で雨が降りだし、10月1日(金)は沿岸部ほど風が強まり、荒れた天気となる予想です。電車の遅延や運休、高速道路の速度規制など交通機関に乱れが生じるおそれがありますので、台風が直撃しなくても油断は出来ません。
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