facebook line twitter mail

台風16号 強風域の直径1000km以上の大型に 離れた所にも影響

2021/09/27 16:48 ウェザーニュース

27日(月)15時現在、非常に強い勢力の台風16号(ミンドゥル)は強風域が拡大して大型となり、沖ノ鳥島近海をゆっくりと北北西に進んでいます。

今後も北上を続け、10月1日(金)頃に伊豆諸島近海を通過する見込みです。大型であることに加え、非常に強い勢力を保って接近するため、中心からは少し離れる関東や東海でも荒天となるおそれがあります。

台風の進路によっては、強風による電車の遅延や強雨による道路冠水など生活への影響が出ることも考えられますので、最新の気象情報、交通情報をこまめにご確認ください。

▼台風16号 9月27日(月)15時
 中心位置   沖ノ鳥島近海
 大きさ階級  大型
 強さ階級   非常に強い
 移動     北北西 ゆっくり
 中心気圧   925 hPa
 最大風速   50 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 70 m/s

非常に強い勢力で関東に接近か

明日28日(火)にかけては再び発達し、猛烈な勢力となる予想です。その後も勢力はあまり衰えず、気象庁の予報では、伊豆諸島近海に達する10月1日(金)15時の時点でも、中心気圧は950hPa、中心付近の最大風速が45m/s、最大瞬間風速は60m/sと、非常に強い勢力を見込んでいます。

大型台風となり、広い暴風域、強風域を伴うため、陸地から離れたところを通っても影響の出るおそれがあります。少しの進路の違いで本州への影響が大きく変わってきますので、こまめな情報の確認が必要です。
>>関連記事 台風の「強さ」「大きさ」の種類
>>随時更新 世界各国の進路予想(会員限定)

30日(木)から次第に風が強まる

30日(木)の上空の風の予想
台風16号は直径1000km以上の強風域を伴っているため、早い段階から風が強まってきます。

30日(木)朝の上空の風の分布では、日本の海上に中心をもつ高気圧との気圧差もあって、西日本や東海の沿岸部を中心に風の強い領域が広がってくる予想です。

赤く表示される中心付近の非常に風の強い領域も広く、予報円から離れた地域でも油断が出来ません。
上空の風の予想

また、活発な雨雲の範囲も広く、台風に向かって吹き込む風が局地的な前線を形成して、中心から離れた所で雨雲が発達するおそれもあります。10月1日(金)は関東、東海で強風だけでなく、短時間に非常に激しい雨が降ることによる道路冠水や、総雨量の増加による土砂災害、河川の増水の危険性が高まりますので、警戒が必要です。
>>台風情報をアプリで見る

台風が近づく前から高波に警戒

29日(水)の波の予想
しばらく猛烈な勢力で北上するため、台風周辺の暴風で引き起こされた波は、台風よりも早く日本の沿岸に到達します。明後日29日(水)の波の予想を見ると、南西諸島から西日本沿岸部、伊豆諸島にかけての広範囲に3m以上の高波やうねりが押し寄せ、一部では4mに達する所がある見込みです。

台風が近づく30日(木)以降はさらに波が高くなりますので、高波への対策は早めに行う必要があります。台風の接近時の海岸は危険な状況になりますので、近づかないようにしてください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風16号の名前「ミンドゥル(Mindulle)」は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が提案した名称で、「たんぽぽ」を意味する言葉からとられています。
>>気圧変化・頭痛対策の参考に<天気痛予報>
ウェザーニュースアプリでお天気アラームを設定すると、今いる場所の天気・台風・地震・津波などの情報をいち早くプッシュ通知で受け取れます。