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鹿児島・桜島でわずかな山体膨張続く 噴火発生に注意を

2021/09/15 17:48 ウェザーニュース

鹿児島県の桜島では、今月13日(月)の3時頃から山体がわずかに膨張する地殻変動が発生していて、15日(水)現在も継続中です。気象庁では噴火の発生に注意を呼び掛けています。

最近4か月は爆発的噴火なし 5年ぶりの静穏状態

桜島は国内でも最も活発な火山の一つで、頻繁に爆発的な噴火を繰り返しています。

今年に入ってからも3月27日には上空4,000m以上の高さに噴煙を上げる爆発があるなどたびたび噴火していましたが、5月5日を最後に爆発的噴火は起きていません。

4か月にわたってたいへん静かな状態が続いていて、これは2016年以来5年ぶりのこととなります。

やや規模の大きな爆発に注意

このように最近は静かな状態でしたが、気象庁によると今月13日(月)の3時頃から桜島の島内に設置している観測器がわずかな山体膨張を示す地殻変動を検知しており、15日(水)16時現在も継続中です。

山体膨張の発生は、地下深くのマグマだまりから山体内にマグマが供給されている可能性を示します。

今後、山体膨張が一気に解消されるような噴火が起きた場合、多量の降灰や小規模な火砕流が発生するおそれがあり、気象庁では注意を呼び掛けています。

なお、長期的には桜島の下には多量のマグマが蓄積しているとみられており、噴火が再び活発化する可能性があるため、あわせて今後の動向に注意が必要です。

気象庁 防災上の警戒事項等

南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。

爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
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参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
鹿児島県鹿児島市の空さん